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XVI CON→IN:VENTION
なんでだ
世界はなぜこうも青白い
そもそも世界に色があるのかすら疑わしい
それを論じることさえ馬鹿らしい
世界を例えば二分しよう
色がある世界と、
色がない世界とに。
ではそれ以外の世界は存在するか
この世界は少なくとも三次元だから、
ベン図の上の事象は役に立たない。
ベン図の裏に、色があるかもしれない世界が。
ベン図の表に、色がないかもしれない世界が。
すなわち、
地面に投げられた僕の影が、
天空に描かれた僕の視線が、
とりあえずの地球という事象と表裏を為すように。
すべては立体……否、
概観することすら叶わない、高次な存在で。
僕らの小さな手は所詮、三次元だから……否、
三次元としか捉えていないから。
どうしたら軸を得られるか?
目を瞑って、
手を握りしめて、
空気を吸い込んで、
耳を澄ませて、
世界の味を噛み締めて
そうしてやっと、見知るすべてが崇高には足らないことに至る。
だからいつも、
発明は斯くも難しい