EAT ME
貴方に初めて出会った時、私の心に風が吹いた。
まるでずっと閉ざされていた重い扉が突然開いたかように。
あんなにモノクロで静かでつまらなかった世界は、その風に吹かれると鮮やかな色と音に満ちた。
嗚呼!世界はこんなにも綺麗で素晴らしいものだったなんて!
貴方の傍にいたい!お仕えしたい!
恋人?友人?とんでもない!
貴方の隣に立つなんておこがましい!
私はただの道具でいい!
その素晴らしい声、鋭い眼光、艶やかな髪、透き通るような白い肌、しなやかな指先にいたるまで、その全てが私を魅了してやまなかった。
嗚呼、いつか死ぬ運命ならば、せめて貴方のためにこの命を捧げたい。
貴方を顔を最後まで見ながら眠りにつきたいたい。
死が二人を別つのならば、貴方の血となり肉となって、あなたの傍で永遠に。