表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/12

001 選択

 周りの全てが氷に包まれた極寒の世界で、少年は選択を迫られていた。

 過酷な環境で生死を分けるような選択ではない。この環境は一時的なものであり、彼はそれに堪え得る装備と実力を持っている。


 問題になっているのは、目の前で手を差し伸べている少女。

 思わず目を奪われそうな白銀の髪に、透けるような白い肌。染み一つない純白の着物を纏った美しい少女は、澄んだ青色の瞳を不安げに揺らし、彼に問いかけている。

 否、懇願している。


「私と、恋人になってほしい」


 と。

 それは十八年生きた彼が、初めて真正面から受けた告白だった。色恋沙汰になど興味がなかった彼だが、彼女の美しさには一目見た時から惹かれている。


 だが、彼はすぐに答えを出せない。

 なぜなら、彼女の細い手を取るということは。

 陰陽師である彼の一族に対する重大な――


 裏切りになってしまうからだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ