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用心棒 新堂守子の上京  作者: 福 青藍
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プロローグ

赤いダッフルコート、白のブラウスに紺のトレーナーを合わせ、膝より幾らか丈の短いスカート。踝丈の靴下がヒールのブーツから顔をのぞかせている。これは完っ全にお母さんの趣味。女の子らしくって、ハイカラすぎない。

高く一つにポニーテールにしているのは、お父さんの趣味。凛としているように、と口うるさく言われてきた。今日もお母さんが、

「髪の毛、長いんやけん綺麗にしてあげようか?ハーフアップとか絶対似合うわよ。」

なんて言っているところを、お父さんが断固として反対した。

「そんな動きにくい髪の毛、新堂家の人として、考えられん!」

私の名前は新堂守子。この春から中学生に上がる、ちょっと普通じゃない女子。ただ今、絶賛空の旅中。いや、都会の女の子は、「空の旅、なう」と言うのだろうか。

私のどこが普通じゃないのか、説明しよう。ああ、まず周りに人がいないか確認して?それから、誰にも言わないって約束して頂戴。いい?私はマル秘民間組織、新道屋の長女。多くの政治家、大富豪、外国の大臣などの命や財産、名誉を守り抜いた、警察や政府の御用達の用心棒。私も用心棒としての仕事をこなし、政府からも一目置かれている。……自分で言うのもなんだけど。

なぜ私が1人で飛行機の中にいるのかといいますと、この度愛媛のド田舎から未知の大都会、東京に上京するのであります!……拍手するところよ。東京で叔母さんの家に住まわせてもらいながら、用心棒として東京を拠点に仕事をする予定で。表向きはごく普通の女子中学生だけどね。私の仕事のことは秘密。

だんだんと景色がよく見えてきた。もうすぐ着陸だろう。

これは私の東京での仕事の、事件の話。

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