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キラキラな私

作者: moro


朝は小鳥のさえずりで目を覚ます。

日差しが大きく入るベットの上で伸びをして、ふかふかの上着をはおり、

湯を沸かしにキッチンへ。

フィルターの中には引きたてのコーヒー豆。立ち上る香りに癒される。

ゆっくりゆっくりと湯を注ぎ入れ、朝の優雅な時間を過ごす。

コーヒーがゆっくりと落ちてくるのを見ながら朝食の準備。


最近近所にできたパン屋で購入した、普通より少しバターとミルクの

多いパンを焼く。バターのおかげか、心なしか黄金に輝くパン。

「チン」

トースターの音がして、パンのいい香りが広がる。

自家製のジャムを塗って、サラダと果物をワンプレートに収める。


すっかり抽出の完了しコーヒーをマグカップに移して、ワンプレートの

朝食をもって、リビングの真っ白なテーブルに座る。

テレビをつけることもなく、ただしっかりと口に広がる味や、鼻に広がる香り

を楽しみながら朝食を終える。


あぁ、大丈夫大丈夫。

私はしっかり生きている。ゆったり生きている。丁寧に生きている。

SNSに投稿してなくても、誰かと時間を共有していなくても。

目の前の資源を大切にして、楽しむ余裕を持ちながら。

最高級品とは縁がなくても、少しの贅沢で心が豊かになる私は大丈夫。

私はしっかり生きいている。ゆったり生きている。丁寧に生きている。


私は満足して生きている。充実している。大丈夫大丈夫。


いつからどうして私はこんなにも大丈夫だと言い聞かせるようになったのか。

言葉に押しつぶされるようになったのか。

誰にも比べられない安心感を求めながら、誰にも比べられない恐怖感に蓋をする。


明日の私もそうやって、小鳥のさえずりを聞きながら起床して。

キラキラしてるように見られたいと思われないようにしながらも

キラキラな生活にあこがれて、そうやって生きていく。


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