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転生、転性、転星!〜異世界転生で男になっちゃった!?〜  作者: 黒月キラ
始まりの街エレノア
2/3

2.転生の間にようこそ!



「……!……!」


うるさいな~まだ寝かせてよ。せっかくの日曜日なんだからゆっくり起きたい。



……


………ん?


私は都会に上京して独り暮らしな筈だ。

誰かに起こされる様な相手も今はいないし滅多に両親も来ない。

誰だ!?


焦る心がじわじわと体を浸食していき私は飛び起きた。

目の前にはコスプレかそれっと突っ込みを入れたくなるような服を着たひげ老人…杖も持ってる…





あ、これ神様だわ。


そうか、私転生するんだったわ。

すっかり忘れてた。


「ようやくお目覚めかの?」


「…はい」


辺りを見渡すと白いふわふわの地面の上に青い空…もしかして雲の上?下をみると一面の海が見えた。


「ほほっ、下は本物の海ではないぞ、下界の様子を映し出しているだけじゃ、ここは落ちんから安心せい」


そうなんだ。なかなか面白いな。ん?ここは?違う所だと落ちるのか…?物騒な考えが浮かんだが頭を振り思考をとばす。

かなり離れた所にアーチ状になった門とその奥には扉がある。


「まずこちらの世界での転生手続きをするかのぅ」


手続きって役所かっ!!

と突っ込みを入れたいが我慢する。

扉をくぐり抜け中に入ると世話しなく動き回る人達の姿。


「なにかあったのかな?」


ここの職員と思われる一人が私の隣にいる神様を見つけ走ってやってきた。


「あ、ジーニアス様おかえりなさいませ」


この神様ジーニアスって言うのか。似合わない名前だな~。うん、愛称じーさんにしよう。


「この事態はどうしたのじゃ?」


「魔族が人間が住む大陸と獣人が住む大陸に攻め混み両者に多数の死者を出しています、出来ればすぐにでも人間の魂の処理をお願いしたいのですが…」


獣人!?猫耳がいるのかもしかして!!萌える展開じゃね!?


「そうか…忙しい所悪いが彼女を転生さて欲しいのじゃが…」


職員は一瞬顔を少し歪ませ小声で


「またですか…」


と呟いた。


また?疑問に思ったがあっちの世界には神様がじーさん以外に五人いて最近のマイブームが異世界召喚らしい。なんて迷惑な。その際この役所を通って異世界に召喚となるみたい。中には滅茶苦茶暴れる人も少なくないみたいだが、あと転生は珍しいとの事。私の前にも他の神がやってきて転生をお願いしたので役員も愚痴を言ってる。


「花音さんや、なにか希望の種族はあるかの?」


「え、希望言ってもいいの!?」


「ある程度は叶えられるとおもうのじゃ、ただし儂が管理する人間、エルフ、ドワーフによるがの」


エルフにドワーフ…どっちも長寿種だよね、たぶん。そこまで長くこちらの世界には居たくない。スマホで漫画やアニメ見られてもゲームは出来ないからね。モン○ンの新作もやりたいし。獣人が管理に入っていないのが残念だ。猫耳に憧れる。


「人間でお願いします。もちろん女の子でね!あ、魔法があるなら適性高い方がいいな。間違っても長寿な種族にしないでください来世でゲームしたいんで」


「ふむ、欲が少ないのぅ…長命種でチートしたいとか言い出すかと思ったわい」


「さっさと次の転生したいからね」


「そうか…注意としては最低お主が前の世界で過ごした時間分生きねばならないぞ」


つまりさんじゅ…いや、すぐ死んじゃダメって事か。


「わかりました」


「あちらの世界は今かなり大変な状況にあるのでのぅ、頑張って生きるのじゃ!」


さっき魔族が攻めてきたって言ってたもんね。

それなりに戦えるようにしないとすぐ死にそう。


「じゃあ、もうひとつお願いが」


「ん、どれ言ってみんしゃい」


「国境とかじゃなくてそれなりに安全な首都とかに転生して下さい」


「ふむ、首都か…首都はのぅ魔法の適性が高いと戦いに召集されるぞ」


「え!それはダメ!イヤ!却下!」


神様は髭を擦りながら暫く考える込んでいた。


「ならば中立都市エレノアに転生じゃ!」


中立か、なかなかいいじゃないか。


「行き先決まりましたか、こちらが転生の間になります」


そこは見渡す限りの扉の間。はっきり言おう。気持ち悪いわ!!

百越えるんじゃないか、これ。ちらほらと人(?)がいる。人(?)の理由は見た目が人間ではない人もいるから。たしか知能がある生き物がかなりの種類いるんだっけ?じーさんの世界は。

しばらく歩いていたが職員は足を止め、手のひら全体で扉を指す。


「それでは花音さんこちらの扉へどうぞ」


それは何種類もある扉のひとつ。特別な装飾もなく一般的な木の扉。


横を見ると隣の扉にかわいい男の子がいる。学生さんかな?学ラン着てる~!学ランいいよね!私の学校はブレザーだったからたまらないな、これ。しかも、高ポイントは眼鏡キャラと言うところね!

眼鏡好きなんですよー。


「花音さんや、隣を凝視しないでこれからの説明を聞いてくれんかのぅ?」


隣の男の子を見ながらあれこれ考えてたらじーさんに声をかけられた。


はぅあ!今の私、めっちゃはずかしい!!


きゃーっと小さく声を出しながら扉を潜り抜けてしまった。


そして


穴に落ちた。


ちょ、穴が、あるなら、先に、言え~!!


うぉぉぉぃ!!!流石に怖いわ!!


目の前に広がるは巨大な街、これがエレノアだっけ?


幽体の私に落下ダメージは効かないと信じながら落ちていく私。かなり高い所にあったかのか全然お目当ての転生体に着かない。


なにより……森に向かってない?


街の左側かなり先に広大な森が広がっているのだけど、落下がそっちの方に向かって軌道修正ささっている。


嫌な予感しかしないんですけどー!!


どんどん近づいてくる大地、いや森か。

お目当ての人物なのか二人の人間がいる。

一人は倒れてる銀髪の女性、もう一人は黒いフードに全身身を包んでいてよくわからない。というか怪しい人物。


そして私は女性に激突した。


どかーんとかべしゃーとか音はなかったんだが……


痛い!!めちゃくちゃ痛い!これは大人でも泣くわ!!

なんで痛いの?!


「ホギャー!ホギャー!」


あ、私生まれてる!?


「*********」


「******!!」


だが痛い!なんか言ってるけど聞き取れない!

言語理解能力も欲しかった。

目も開かないしどうなってるのこれ~!


「ホギャー!?」


抱き抱えられたと思われる感覚の後、胸辺りに何かが当たり絶望的な痛みが私を襲った。



いったい……なんなの……?




あまりの痛みに生まれてたての私はそこで意識を失った。










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