始まりの出会い
PVが1000人突破しました!!
読んで下さった皆様ありがとうございます。
これからも「迷惑は新たな人生の始まり」を
宜しくお願いします。
次の日。刃はユーキタスの街へ行くかと思われたが自分のスキルを確認しようと思った。
「さてと、確認してやってみよー」
「ガゥ」
刃はプレートを出した。
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名前:南雲 刃 LV20
職業:なし
種族:異世界(地球)人族
HP 4000/4000 MP 5000/5000
筋力:2900/2900 速さ:1470/1470
防御:2860/2860 生命力750000/750000
賢さ:300/300
能力
スキル:獲得経験値増加、恐怖耐性LV2、ステータス魔法、new!気配察知LV4、具現化LV3、剣術LV3、格闘術LV2、new!狼の気持ちLV∞
称号:『???』『才を開かれた者』『巻き込まれし者』『修復者』『神界からの落下者』『襲われし者』『狼を狩りし者』『暴走者』『狼の友人』
加護:『地球神アリテリポスの加護』『異世界(エニポウィリスの神エルサレムスの加護』
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「(だよね……だと思った!!)」
刃はプレートを見てそう思った。
「?▼▼▼ってなんだ?」
刃は不思議に思い、プレートの▼▼▼に意識を
集中すると
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名前:ユウガ LV1
種族:ブラックタイガーウルフ(幼体)
HP 100/100MP 100/100
筋力:300/300 速さ:100/100
防御:200/200 生命力750/750
賢さ:50/50
能力:獲得経験値増加、ステータス魔法、
威嚇LV1、魅力LV1
称号:『狼の子供』『刃の友人』
加護:『地球神アリテリポスの加護』『異世界神エルサレムスの加護』
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刃のプレートの右側に同じ銀のプレートが出現した。
「これ、ユウガのか…」
そのプレートにはユウガのステータスが記載されていた。
「ユウガのスキルに獲得経験値増加、付いちゃってるよ…まぁ今はスキルっと」
刃は自分のスキルを見直し、
「じゃあ気配察知と具現化をやってみよー」
「ガゥ」
刃は集中し、自分の身体から魔力が広がり、刃を中心に円の様になり、周囲5kmの気配を探る事に成功した。
「・・・・・周りには木と草と・・おっ!人かな?集団で異動してる。ユーキタスの街に行くのかな?」
そして手を前に出し、具現化を試してみた。
「はっ!…とっ!…うりゃ!……来い!………」
何も起きなかった。
「失敗か…まぁ魔力が動かなかったしな」
「次は…剣術と格闘術か」
刃は近くにある木の枝を拾い構えてみた。
「おっ!なんかしっくり来る…」
木の枝にでは無い、構えにだ。
刃は30cm程の木の枝を両手で握り、構えた。
何故か刃は長年剣術をやってきたかの様に自然と木の枝を振り上げ、振り下ろした。
「さっすが剣術スキル。これなら木の枝でも十分武器として使えるな」
そう、刃は前回の激しかった戦闘(?)で手も足も出なかった事を教訓とし木の枝を武器とすることに決めたのだ。
「次は格闘術か。………ダメだ…何も出来ない。
そもそも技も知らないし。戦闘になったら自然と動くだろ。」
刃は格闘技に関しては素人なので技を知らない。
次に刃は自分の手をペロペロしてたユウガを抱き上げ、
「じゃあユウガ、魅力使ってみて」
と言った。
「クゥン??」
ユウガは刃の言った事が分からなかったが
「……ユウガは小さくて元から可愛いけど、なんかさらに可愛く見えて来た…」
ユウガは自然と魅力を発動していた。
ユウガ……恐ろしい子っ!
刃は一通り必要な事を済ませた後、ユウガを左肩に乗せて、ユーキタスの街へと歩き出した。
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「サバナさん、それで後どのくらいで街に着くんですか?」
「そうですね~馬車に取り付けてある『距離計』ではウルリカから出発して、38kmと出ているのであと2km程でユーキタスの街に着くと思いますよ。」
マックリーと呼ばれたこの男性はレバノン王国で商人をしているサバナ・マックリーと言う。
現在、レバノン王国南に属するウルリカの街からユーキタスの街へ向かっている途中である。
そしてマックリーに尋ねたこの女性はサバナの護衛依頼を受けた冒険者、ソルテ・ウィンと言う。
「やっとか~酒が恋しいぜ」
「そうですね。街に着いたら飲みましょう」
「おっ!イリスにしちゃぁ珍しいな」
「そんなことありませんよ。私だってそういう時もあります、ヨアン」
ヨアンと呼ばれた男は身長180cm程の鍛えられた筋肉が凄く、斧を背に背負い、同じ冒険者だ。
そしてイリスと呼ばれた男は身長170cmでモデルをしてそうなイケメンであり冒険者だ……………チッ!
ソルテとヨアンとイリスの三名は同じ『沈黙の森』というパーティーに所属している。
・・・10分後
ガゴン!
「おっと!」
「きゃっ!」
「おぉっ!」
「おっ!」
その時、サバナ達の乗っていた馬車の車輪がひとつ外れ大きな音がした。
「あちゃ~」
サバナは外れた車輪を見ながら言った。
「どうしたんですか?」
「それが車輪のひとつが壊れ、外れてしまったんです」
「替えの車輪とかは……」
「…ないです」
「「「「・・・」」」」
全員が固まった。
「え~!!!嘘だろ!明日には着くってゆうのに!酒!俺の酒が!!」
「仕方がありません、私達の誰かが街へ行き替えの車輪を買ってくるしかないでしょう。」
「それで誰が行きます?」
とソルテ達。
「馬車に万が一の事があってはなりませんから、戦闘ができるソルテとヨアンが残ってください。ここは戦闘職では無い私が行きます」
「分かりました。それではイリスさんに車輪の代金を渡しておきます。今からいけば夜には街に着くでしょう。明日車輪を持って来てもらって構いませんから」
「分かりました」
「イリス!早めにな」
「お気をつけて」
そしてイリスは街へと向かい、ソルテとヨアンとサバナは馬車に残った。
それから2時間後、太陽が沈み始め辺りが茜色になった。
「もうすぐ夜か、イリスが居ないから気配察知使えねぇな」
「そうですね…イリスさんがいかにパーティーに必要な存在だったのか痛感します」
「お二人とも、この度はすみません。私のせいで足止めを食ってしまい」
「いえいえ、サバナさんのせいではありませんよ!ねぇヨアン?」
「おう。あんたのせいじゃなぇ。たまたまだ」
「そういって貰えると助かります。しかしこの馬車はある商会から新しく買った物でして、壊れるはずは……」
サバナが何やら考え出したその時
「……ソルテ、気付いてるか?」
「はい。10、いや15、ですかね。」
ソルテ達から20m程の茂みから緑色の2mはある人形の生き物が出て来た。そうファンタジー定番のオークだ。
「ああ、それにしても多すぎる。サバナの旦那、馬車の中へ」
「っ!は、はい!」
サバナは急いで馬車の中へ入り、ソルテとヨアンは戦闘態勢に入った。
『『『『『『『『グヘェハァヘッ~』』』』』』』』
「オークどもはお前さんをご所望だとよ」
「気色悪い…ヨアン!殺るよ!」
「っしゃぁ!殺るか!」
その言葉を合図に二人はオーク達に襲いかかった。
ソルテは1mの両手剣でオークの腕や足を切り飛ばし、ヨアンは2mはあろうかの斧を降り下ろしオークの巨体を縦一文に叩き切るなどオークたちを圧倒した。
そしてそのままソルテがオークを壊滅するかの様に見えたが、ソルテが正面のオーク2体の四股を切り離し、首を跳ねた瞬間
ドガッ!
「っ!がはぁっ!!」
ソルテは右側から突然現れた赤色のオークに右脇腹を殴られ、左側に3m弱吹き飛ばされた。
「!?ソルテ!!」
ヨアンはソルテを吹き飛ばした赤色のオークに斧を向け、切り掛かった。
しかし赤色のオークは片手で斧を掴み、斧ごとヨアンを横に投げ飛ばした。
「っ!……がはぁっ!……変異種か…」
赤色のオークはヨアンの事など頭には無く、目の前の雌を孕ませることしか頭に無い。そのためソルテに向かって歩き始めた。
「ソルテ!!逃げろ!!」
ヨアンは吹き飛ばされたソルテに大声で叫んだが
「だめ……動けない……」
ソルテは起き上がろうとしたが吹き飛ばされた際に肋骨が折れ、今にも肺に刺さろうとしていた。その為動く事が出来ないのだ。
しかしその間にも近くにいるオークたちはソルテに近付いて来る。
(もうだめ…)
オークがソルテを見下す様に立ち、ソルテを掴もうとしたその時!
『グベェっ!!』
ソルテを見下していたオークは真横にぶっ飛んだ。
「(え……なに……)」
そしてソルテに近づこうとしていたオークが全て吹き飛ばされ、ソルテの元に誰かが近付いて来る。
ソルテは近付いてきたその少年を見た。
「(黒髪……)」
少年は
「大丈夫か?」
刃は言った。
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時を遡る事5分前。
刃は動けなくなったソルテ達の馬車を1km前方で見つけ(気配察知で)様子を伺っていた。
「(あ、さっきの馬車だ。止まってるって事は今日は移動しないのかな?このまま行くと10分位で合流するな。どうしよっかな~??緊張するなー。異世界で初の人だよ!言葉通じるかな??あれ?なんだろ?武器持って警戒してる……あっ!茂みから緑色の出て来た!ってオークじゃん!すげ!本物だ!………って関心してる場合じゃないな。うーん助ける?でも俺、木の枝しかないよ…闘ってる二人強そうだな…俺いるかな?っ!一人飛ばれた!……っ!二人目も飛ばされた!これヤバそうだな。よし!助けるか!)」
そして刃は本気で走り、1km先の戦闘に参加した。
走って30秒で。
次回は明日昼11頃投稿です。