逢いたい
君に貰った一枚の絵を
そっと、指でなぞってみる。
「…好きです。」
何度呟いたって、届く訳無くて。
逢いたい、よ。
苦しくて、苦しくて堪らない。
君が知らない僕が、今日も
暗い部屋の中で、蹲る。
―逢いたい。
「好きだ」と伝えたら、貴女は僕を見てくれますか?
「逢いたい」と泣き叫んだら、神様は逢わせてくれるのですか?
―逢いたい。
一目で良いから。
話せなくても、構わないから。
…逢いたい。逢いたい。
『恋』がこんなにも辛いのならば。
いっそ、こんな気持ち知らなければ良かった。
『逢えないこと』で、こんなにも苦しいのならば。
…いっそ、貴女にこんな気持ちを抱かなければ良かった?
逢いたい。逢いたい。逢いたい。逢いたい。
逢いたい。
…逢えない。
いっそ、『恋』を知らない名前の無い植物だったのなら。
…こんな、苦しい傷み、知らずに居られたのに。
感想、アドバイス等頂けましたら幸いです。