人類奪還作戦
『全部隊、これより人類奪還作戦を開始する』
『人々の第二生存圏への移行完了。フェイズ2へ移行します』
『タスク0-2から0-7へ移行完了。目標座標0-9-5-4-7』
『確認した。座標0-8から0-7へ固定』
『対空砲および対空ミサイルの目標設定』
『了解。全戦車隊準備完了。確認済み数205機』
『総帥。ラプター戦闘機を200機出動させました』
『壁城門開門コード204579』
『HQへの接続を完了。全部隊の指揮を総帥及び軍司令官へと移行します』
『Ac-130、15機の出撃を確認』
『現在、北の城門にて30mをこえるミュータントが接近中』
『うろたえるな。壁は壊れん』
『全部隊に告ぐ。まだ指示するまで攻撃はするな』
『現在飛行型感染者の報告はなし』
『作戦開始時刻まであと一分』
『湾岸の作戦班は作戦を開始せよ』
『壁城攻撃部隊は照準を35度修正』
『これより湾岸作戦班、作戦を開始します』
『作戦開始時刻まであと30秒』
『忍田だ。あと30秒で人類はじまって以来最大の陸、海、空中戦に望むことになる。ここまで来たからには逃げることは許されない。これが成功すれば人類はまた外を、子供たちの輝かしい未来を見ることができる。心してかかるぞ』
『それでは・・・・』
全ての兵士たちの心に熱い想いがこもるかのように緊張をとく息を吐く音が聞こえる。
『作戦開始!!!』
『よっしゃあ!いくぜ!!』
『人間様の恐ろしさ見せてやろうじゃねぇか!!』
『今までよくも仲間を食ってくれたなぁ!今度はてめぇらが死ぬ番だぜ!』
『こんなの、母ちゃんの恐ろしさに比べれば怖くねぇ!!』
『それぞれの北、南、西、東の城門の開門を開始』
『戦車隊すすめ!』
「よっしゃあ!始めるぞ!りょー!」
潜水艦内部。現在の水深は50m。この深さでは死んでしまう故に人喰いサメが潜んでいるためとても外でダイビングなど出来はしない。
「お前テンションたけぇなー」
「おまえ、潜水艦なんてちょーワクワクすんだろ!?」
冬木はそんなやつの気がしれないと思わんばかりのため息をつかす。
「そういえばこれ、どうやってうごいてんの?」
良介は誰もいない操縦席を指差す。そこには数えきれないほどのボタンが赤、黄色とチカチカ点滅しているだけだった。
「自動操縦だよ。良介」
「へぇ~」
愛梨は興味なさげに軽い返事をする。
「暇だぁー!!」
愛梨は機械でできている固い床に座り出す。まあ、この潜水艦は速度遅いし目的地につくまで時間が有り余っていた。
「そうだ!しりとりしよーぜ!冬木!りょー!」
つまんなさそうにしていた愛梨はピょーんと立ち上がりピースしながらこっちを見てくる
「俺は強いからな?愛梨」
「僕もしりとり負けたことがないからね?」
二人のやるきにどんどんテンションが高くなる愛梨。
「よーし!!アタシからいくぜ!」
しばらく考え込む愛梨。なにから出してくるつもりだ?変な単語だしてこないよな?
「じゃあ、」
「「ゴクン・・・・」」
「おんせん!!」
「「しね」」
「ふぅっ」
忍田は珍しくため息をついていた。理由は自分の指揮がひとつ間違えたり、手間取れば全ての兵士が死ぬという重圧が襲いかかって来ていたからだった。
「彼らでうまくいくか・・」
忍田はクルチの言葉をゆっくりと思い返していた。実際のとこ天才と呼ばれていても思い通りに行かないのが事実だった。
「ふぅっ」
ある男もある男と同じくため息をつきながらある場所へと向かっていた。キラキラと光を反射する日本刀を片手に。
「忍田・・・。今度はお前が死ぬ番だ」
すこしばかり調整のため短いです!




