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第6話 スキル検証

途中で消えて泣くかと思いました。

 俺は今家の裏手にある森に一人で来ている。理由はスキルの確認である。

 

 変身魔法フォームチェンジが実際にどんなスキルなのかを調べようと思ってる。やっと一人になれたことだし。


 だいぶ奥まで入ると立ち止まる。


「ここらへんなら人もこないだろう。」


 ちなみにこの森に魔獣が湧いたりはしない。そんなに大きい森でもないしな。


「最初は如意棒から試すかな。」


 言いつつ心の中でも如意棒出ろ!と念じる。すると


「おお!」


 急に手のひらに木の棒と同じくらいの長さの棒が出てきた。


 外観は昔アニメとかで見たのに似てる。両端が石突きのように少し膨らんでいて棒の部分は赤い色をしている。触ってみただけではどんな素材で出来ているのか分からない。


「えーと、取り敢えず伸びろ!如意棒!」


 そう言うと如意棒が丁度俺が伸びて欲しいと思った方向に思った長さだけ伸びる。


「おお!本当に伸びた。」


 次は


「重くなれ!!」


 そう言うとさっきと同じように重くしたい重さに変わった。


「これは便利だな。」


 試しに振ってみると


 ヒュンヒュンと、とても使い易かった。


「さすが如意棒!!物語の通りだな」


 しかし悟空の真似をして耳に入れるのはやめておく。だってあれ取れなさそうじゃん。普段は神様空間に置いとけばいいし。

 

消えろ!!そう思うと直ぐに消えた。



 次はお待ちかねのスキル検証である。


「えーと確か変身魔法フォームチェンジモデル銀狼フェンリル!!」



 俺がそう言うと体の形が急に変わってく。これが神様が言っていた融合だろうか。


 融合は一瞬で終わった。自分の体を見てみる。一見大した変化はないようだが一つ明らかに変わったところがある。なんと頭の上から犬耳が生えてきたのだ。おまけに何となくだが感覚もある。しかしこれで耳がよくなるかっていうと残念ながらそんなことはなかった。どうやら飾りのようだ。


 早速、銀狼フェンリルの力を試してみることにする。まずは身体能力。試しに軽くダッシュしてみると....物凄い速さで木に激突しそうになった。どうやら素の状態で身体強化術を使った俺くらいのようだ。これで身体強化術を使ったら一体どうなるのか。怖くて試せないな。これは要練習だ。


 そしていよいよ魔法である。銀狼フェンリルは固有魔法やユニークスキルがない代わりに氷と水そして風の魔法が使える。取り敢えず氷の魔法を使ってみる。


「だけど一体どうやって使うんだ?」

 

 俺がそう悩んでいると急に氷魔法の使い方が理解できた。


「えーとじゃあ最初は一番弱そうなこれにしよう。」


 近くの木に手のひらを向けて


「アイスアロー!」


 俺の場合は呪文はいらないのだが気分である。


 俺の手のひらから飛んだ(ように見えた)アイスアローは木に刺さると刺さった近くを凍らせてから消えた。


「おおー思ったよりやるなあ。じゃあ次はアイスウィンド!!」


 今度は雪を纏った風が出て木に当たると気を凍らせた。


「これに風と水魔法も付いてくるのか。」


 同じ技の水と風バージョンも使ってみると水の場合は(ウォーターアローという名前だった)勢いよく弓が射出され木に一直線に穴を開けた。風魔法のシャープウィンドは木が切り裂かれてしまった。風魔法は迂闊に人に使えないな。



 これで銀狼フェンリルは大体検証したかな。次は、


変身魔法フォームチェンジモデル不死鳥フェニックス


 今回も変化は一瞬だった。自分の体を確認すると、今度は手に変化があった。手の爪が鳥の鉤爪のようになった。


「これで引っ掻かれたら痛そうだな」


 次に不死鳥フェニックスの固有魔法であるが残念ながら両方検証できなかった。《治癒炎チユエン》は怪我しないと使えないしそのために怪我するのもバカらしい。《守炎シュエン》は使ってみても炎の壁が燃えているようにしか見えなくてこれで本当に防げるのかと疑問に思った。


 最後は、


変身魔法フォームチェンジモデルドラゴン!」


 ドラゴンが一番外見に変化があった。まずうっすらと顔以外の場所に鱗が生えた。次になんと背中から翼が生えた。所謂西洋の竜の翼である。翼があるんなら飛べるだろうと思い動かそうとするがもともと人間にはない箇所なので上手く動かせない。練習が必要そうだ。


 ドラゴンの固有魔法は《竜炎リュウエン》。ブレスのことだ。試しに手のひらを合わせて力をこめると何かが集まってくる感覚があった。それが一定量たまった後に木に向けて放つと.....ドカーン!!!という音こそしなかったが手のひらから何かが勢いよくでてきて木が消えてしまった。おまけにそれがずっと続いている。波動砲かよ。家とは逆方向に射ったけど大丈夫だろうか?


 それとどうやら片手でも撃てるらしい。本気で要練習だ!!!


 最後はユニークスキル《竜威圧》。どうせ発動してもわかんねーよと思っていたのだが.....あれは凄かった。


《竜威圧》発動!!

 

 俺が豆腐よりも軽い気持ちで《竜威圧》を発動させると近くにあった木から鳥が沢山落ちてきた。


「うわ!?何事!?」


 俺がそう思っていると今度は少し遠くにある木から鳥が何千匹と逃げていく。ここまでやってようやく《竜威圧》のせいだと分かった俺は慌てて切る。途端に鳥たちが少し落ち着きを取り戻す。


「《竜威圧》これは凄いスキルだな。」


 思わず呟く。まあ当たり前だろう。これがあれば魔獣に遭わずに移動出来そうだ。おそらくさっきの動物は竜が放つ威圧と同じレベルの威圧を受けたのだろう。


「だけどあれだけの威圧感を出せる竜ってどれくらい強いんだ?」


 心のなかで絶対竜にとは戦わないと決める。


 こうして俺のスキル検証は終わった。

 

 あれ?だけど神様が言ってたよりもだいぶ変身したときの体の変化がなかったけど...なんでだろう?































感想待ってます。

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