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第38話 ジュラ対ブルーノ

短めです。

「次の試合は私なので行きますね」


「わかったけどお前次試合だったのにギリギリまでこんなところにいてよかったのかよ」


「一人で控え室に行っても寂しいじゃないですか」


「言えばついていってやったぞ」


「今度からそうしてもらいます」


ジュラが控え室に向かったあと俺は重大な事実に気付いた。それは、


「カンザキに勝てても次の試合の相手はジュラじゃん」


自分のくじ運のなさが嫌だ。



「次の試合はジュラ選手対ブルーノ選手です!!ジュラ選手はエリオ家と一緒に数百年前この国を救ったエウロス家の出です!!武器は鋼糸です。鋼糸を自在に操りあらゆるところから攻撃を仕掛けてきます。そして特筆するのは類稀な美貌!!その容姿で何人もの人を虜にしてきました!!しかしいまだ彼女の心を射止めることが出来た人はいません!!」


後半まったく関係ないんだが。司会肩入れし過ぎだろ。


「一方のブルーノ選手!!基本装備は軽鎧に長剣という前衛スタイルですが彼は魔法も扱うことができ所謂、魔法剣士です!!離れたら魔法が、近づいたら剣技が襲い掛かってきます。多くの場面に臨機応変に対応できるのが彼の強みです!!」


こちらは初めて聞く名前だ。冒険者ギルドには入らずに山で修行でもしていたのだろうか?まあ相手がジュラじゃ結果は見えてるけど。


「ではでは始めちゃってください!!」


最初に動いたのはブルーノだった。


「フレイムバースト!!」


俺のところまで聞こえるほどの大声で魔法を詠唱。


火の塊がジュラに向かって飛んでいく。しかしジュラはよけるそぶりを見せずに魔法が直撃する。魔法がジュラにあたると魔法は爆発した。ジュラがいた辺りに煙が出る。


「こんなところにいたのかニャ」


「見つけた」


声でわかったがイルとリレスだった。


「よく見つけられたな。」


「偶然なのニャ」


「エドの髪の色は目立つから」


そういえば俺は銀髪だった。おまけにイケメンなのだ。目立つはずだ。


「まあいいや取りあえず座れ」


「ん」


「ニャ」


イルが俺の左にリレスが右に座った。


「ちゃんと見とけよ。ジュラは戦闘においては無駄なことは一切しないから直ぐに終わるぞ」


「無駄なこと?」


「あいつの全ての行動に重要な意味があるんだよ。あいつと戦うときは動き全部が罠だと思ったほうがいい」


リングを見ると段々と煙が晴れてきた。しかしさっきまでジュラが立っていた場所には誰もいない。


ブルーノがジュラを探そうとすると右側から


「こっちですよ」


とジュラの声がした。ブルーノは突然声がしたにも関わらずしっかりと反応する。


ブルーノの右側の地面が盛り上がって壁ができる。どうやら土魔法も使えるようだ。声がしてから対応するまでの時間と対応方法を見ても確かに臨機応変と言えるだろう。


しかし爪が甘かった。ジュラは攻撃する前に無意味に声を出したりしない。


王手(チェックメイト)です。いますぐ降参しないと死んじゃいますよ。」


ジュラの声が聞こえたのとは反対側、ブルーノの左側からジュラがナイフを首に突きつけていた。


「・・・降参する」



「決まりましたー!!」


「なにがあったのニャ?」


どうやらイルにはなにがあったか分からなかったらしい。リレスも頭に?マークを浮かべている。


「最初にブルーノがフレイムバーストとかいう魔法を使っただろ。まああいつが速攻で魔法を唱えられたのにもタネがあるんだがそれは置いておく。でフレイムバーストがジュラに当たったように見えただろ。」


「見えたってことは当たってなかったの?」


「ああそうだ。あそこにいるように見えたジュラは光魔法で作った幻影だ。」


「でも気配とかでわからないかニャ?学園長は自分の体の上から光魔法をかけてたのニャ。」


いい質問だ。


「確かに幻影だけだと気配で気付かれる可能性がある。だがジュラはその問題をあいつだけにしか出来ない方法で解決した。」


「ジュラにしか出来ない方法?」


「ああ。あいつはリングに上がったときから気配を通常ではありえないほど薄くしていた。それこそ光魔法の幻影くらいにな」


イルとリレスがなるほどという顔をした。


「最初からそれだけ気配が薄かったら途中で幻影と変わっても分からないだろ。そんで本人は誰も見つけることができないくらい気配を薄くしてブルーノの左に移動した。」


「じゃあなんでブルーノはジュラがいない右側に急に壁を作ったのニャ?」


「それはな、ジュラが鋼糸を使ったからだ」


「鋼糸を使った?」


「ああ。ジュラは鋼糸を煙が晴れる前にブルーノの右側に移動させたんだ。んで鋼糸から自分の声を出して相手に自分の位置を誤解させた。ちなみにどうやって鋼糸から自分の声を出したのかはわからない」


「そうなんだ」


どうやら二人ともまだまだ精進が足りないようだ。



「ーーやっぱりブルーノ選手程度ではジュラ選手の足元にも及びませんでした!!」


俺が説明を終えると丁度司会がブルーノに対する罵詈雑言を終えたところだった。


明日は俺の試合である。

ジュラは最初から最後まで自分の思惑どうりに戦闘を進めるというイメージなんですがちゃんと書けていましたか?


感想待ってます

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