第3話 歴史
歴史の部分本当に読みにくいと思いますけど雰囲気を出すために必要だと思いました。今回で歴史の説明も終わりなので頑張って読んで下さい。
載せて2日で3000pv行きました。普通かもしれませんが凄い嬉しいです。これからも応援お願いします。感想を送ってくださると励みになります。
昨日と同じように修行をしていく。1日やったらだいぶ使い易くなった。
さて空間把握の修行も終えたので読書と魔流の修行に移る。読む本は昨日読んでいた歴史書の続きである。昨日は獣人が出てくるところまで読んだはずだ。
魔獣が魔族と獣人の二つに別れたが、実はもう一つ知性を持って進化した者たちがいた。獣人が魔獣の獣の部分を受け継いで進化したとすれば、その者たちは魔獣の魔の部分を受け継いで進化した。今でいうドワーフやエルフのことである。ドラゴンから進化したというドラグニルは少し異なる、後に亜人と呼ばれる者たちだ。
最初亜人は森等でひっそりと暮らしていた。しかし第二次人魔大戦で森が荒れてしまい生活を変えなければいけなくなった。亜人たちは人間にはない高度な技術を持っていて人間たちに技術を売って生活するようになった。
第二次人魔大戦から数百年。人間の国は亜人たちの技術を取り入れることによって飛躍的な進歩をした。そしてその頃は数も少なくなっていた共存否定派魔族たちは数が少ないこともあり大人しくなっていた。魔族という共通の敵がいなくなり人間たちは同族で争うようになった。
二つの大国グルズとメイルは最初は小競り合いをそして段々に大きな争いをしていくようになった。そして第二次人魔大戦から500年。第一次二国大戦が勃発。同じ種族にも関わらずついに戦争を起こすまでになった。しかし今までだったら死者の数もそこまで多くはなかっただろう。一度の戦闘で多くて3000人程である。しかし人間たちは亜人より高度な技術を取り入れていた。そしてその技術は大量虐殺兵器として戦場にあらわれることになる。
今までとは文字通り桁が違う人数が死んでいく。両国ともこのままでは不味いと思ったがここで引いたら不利な条約を結ばされるのは火を見るより明らか。結果第一次二国大戦は泥沼の争いになっていった。そこに目を着けたのが共存否定派魔族である。彼らは人間の二つの大国が弱っているのをチャンスと見て再び人間たちに牙をむく。
魔族は戦場を急襲して初戦を勝利で飾ろうと考える。そこで次に人間たちが大軍で争う場所に奇襲をかけることにする。作戦決行の日。人間たちは魔族が漁夫の利を得ようとしているとも知らずに戦い始める。そこに魔族が襲いかかった。人間たちの軍は動揺した。ここにいるはずのない魔族という第三勢力に、そして500年前というほとんど伝説と同じレベルの話の魔族に。人間たちは長い時を経てしまったせいで魔族との戦いかたを忘れてしまっていたのだ。しかし魔族は長生きである。人間たちとは違い人間との戦い方を忘れてはいなかった。当然人間は魔族に蹂躙されていく。
このままでは本当に全滅するかもしれないという時に魔族たちを軽々と倒していく集団があらわれた。彼らは人数は少なくとも戦力はまさに一騎当千だった。彼らのおかげで戦線を持ち直すことができた。しかし戦線を持ち直しても指示をするような高官は魔族に優先的に狙われていて最早数人しか残っていなかった。するとそこで誰かが指揮をとりはじめた。誰に従えばいいのか分からなかった兵士たちは素直にその声に従う。そして徐々にだが魔族たちを押し戻しはじめた。
これに焦ったのが魔族である。前方では突如整然と行動するようになった軍によって、そして内部では縦横無尽に駆ける少数の戦士たちによって今度は魔族が全滅の憂き目を見る。逃げようとするも少数の戦士たちによって阻まれる。その中でも特に魔族を恐怖に陥れた者がいた。銀髪に白装束で目にも止まらない速さで魔族を切り伏せる男だ。男を見た魔族たちは死にもの狂いで逃げ始める。結果もともと1万人いた魔族であったが逃げきれたのは2000人いたかどうかだという。人間側の損害は7000人。もしあそこで戦士と指揮をとったものが現れなければ全滅していた可能性を考るとその二つの集団がどれだけの活躍をしたのか分かるだろう。
戦士たちのリーダーである銀髪に白装束の男はその後魔族に恐れられ白夜叉と呼ばれるようになった。
今回の魔族襲撃によって同じ種族で争っていては駄目だとようやく気づいた両国の王は和平調停を結ぶ。さらにそれから5年後両国の王の子供同士に出来た赤子を新たな王として二つの国は一つになり、名前をメイズに改めた。メイズは初代国王の名前でもある。また王族は大量虐殺兵器を危険だとみなしてその全てを亜人に返還した。そして先の大戦で大功を誇った二つの集団のリーダーを中級貴族として登用する。その後、一騎当千の戦士たちは王宮剣術指南役に、指揮をとった者たちは、軍の指揮官や騎士団の団長を代々務めるようになる。それが今のエリオ家とエウロス家である。この二つの貴族は位こそ中級なれども権力は並みの伯爵を凌ぎ、侯爵に届くとさえ言われている。しかし両家はその権力を無用に使ったりはせずに与えられた仕事を完璧にこなしていた。
これで一件落着....かと思いきや一つ収まりのつかない集団があった。民衆である。今まで苦労して税金を納め一家の働き手である男を差し出したにも関わらずなんの見舞金もない。しかし現状では見舞金など払えるはずもない国はある策を実行にうつす。その策とは大量虐殺兵器を売り付けた亜人にこそ責任があると声だかに主張するものだった。当然そんなことはない。亜人たちの技術を兵器に転用したのは他ならぬ国の上層部である。しかし民衆にとってそんなことは関係がなかった。彼らの目の前には亜人という怒りの捌け口が用意されていた。ならばそれを使うことに何の疑問も抱かずに亜人を非難する。また獣人たちもこの事件を機に迫害がかなり酷くなった。
しかしそこまでされても亜人は国を出て行かなかった。否出て行けなかった。国を出ようとしても亜人は法外な料金を払わなければ出ることさえ出来なかったのである。結果亜人たちは町の片隅で隠れて過ごすようになった。無論この国にいるので亜人が全てなわけではない。外にはまだ多くの亜人が暮らしているだろう。しかし国を出れないのならそんなのはまるで意味がなかった。
そして亜人差別が始まってから50年ほど経ったとき当時の王は亜人差別を禁止させこれを犯すものには重い罰を与えることにした。さらに自身が亜人たちに頭を下げることにより亜人たちもある程度溜飲が下がった。
王は亜人差別をなくす次の手として亜人、獣人、人間種族に関わりなく能力さえあれば入学することができる学校アライアンスを設立。アライアンスを成績優秀で卒業することができたら将来は安泰....そう言える制度を作った。この学校と王の尽力により亜人、獣人差別は徐々に消えている。しかしまだ貴族には根強い亜人、獣人差別が残っている。
歴史書はそう締めくくられていた。しかしまさかエリオ家がそんなに重要なポストにつく家だったとは。どうりでこんなにも強さを追求するわけだ。ところでなんで亜人と獣人は人間に仕返しをしないのだろうか?なんか理由があるのかな?
集中して読み過ぎた流石に眠い。もう寝るか。そう思った俺は自分の部屋に寝るために戻った。
歴史で矛盾点があったら報告お願いします。
亜人がやりかえさなかったのには理由があります。伏線です。