第21話 学園武道大会
クリスマスの話は時系列や好感度が本編とは大分ことなりますがご了承ください。
「はいはい!!お知らせがあるから皆さん聞いて下さい!!」
先生が手を叩いて言う。今は所謂ホームルームの時間である。
「今度学園武道大会、通称学大があります。学大は学年別のトーナメントで行われます。トーナメントを勝ち上がっていき優勝した人は王国主催の武道大会に出ることができます。武道大会には様々な腕に自信がある人たちが出ます。それとギルドランクがC以上ある人は学大には出ずに武道大会に出ることができますので後で私にギルドカードを見せてください。武道大会出場券を渡しますので。質問がなければルール説明に移ります。」
質問が出ないのを確認すると、
「それではルールの説明をします。武器の使用はできますが自分で持ってきて下さい。降参するか気絶すると負けです。しかし審判が試合を止めた場合は勝敗は審判が決めます。武道大会も基本は同じですが審判が止めに入るのは滅多にありません。何か質問はありますか?ないなら解散です。」
特に質問も出ずにホームルームが終わると俺は忘れないうちにギルドカードを見せにいく。
「はい、確かにCランク以上ですね。ではこれが出場券です。」
そう言って渡されたのは七センチくらいの金属板。表面にエリオ・エドと書いてある普通の金属板にしか見えないがこれをなくしたら武道大会に出れないのでしっかりと懐にしまう。
寮に戻ると既にジュラがいた。
「お前はどうするんだ武道大会?」
「実家からのお達しででろとのことです。」
そう言って俺ももらった金属板をヒラヒラさせる。
「大体お前がBランクっていのうはふざけた話だよな。」
「エドさんこそ本気を出せばAランクに手が届くでしょうに。」
「俺は駄目だよ。切り札はいつも使ってたら切り札じゃなくなるからな。」
「あの時はいつも使ってたじゃないですか。」
「あいつらはモンスターとは違う。それにそれでも見せる相手は少なくしてきた。」
「まあそれはそうですが」
「ならこの話は終わりだ。なんにせよお前とは戦いたくないね」
リングの上で一対一というのはジュラの戦闘スタイルからは外れているがそれでもこいつは脅威だ。どうせ出るんだったらなるべく上を目指したいしな。
「それは私のセリフです。」
どうやら考えることは同じようだ。
「決勝戦までお前と戦わないことを祈ってる。」
そう言って自室に入る。
~翌日~
「エド私たちに」
「特訓をして欲しいのニャ」
イルとリレスが仲良くセリフを分けながら俺に頼みごとをしてきた。
「特訓?」
「今度学大があるでしょ?」
「今度って言っても大分先だけどな」
「私たちは対モンスター戦はしたけど」
「対人戦はあんまりしてないのニャ。」
「確かに対人戦と対モンスター戦は全然違うからな。」
「そういう」
「ことだニャ」
「まあそういうことなら別にいいが俺は教えるのはあんまり得意じゃないから期待するなよ。」
「わかった」
「ニャ」
それから学大までイルとリレスの猛特訓が始まった。
そして学大当日
普通なら生徒は控え室にいなきゃいけないが俺は学大はでないので観客席で座っている。そして隣の席には当然のようにジュラが。
「どうです?私たちの学年にだれか強そうなのはいますか?」
「そういうのはお前のほうが得意だろうが」
「そう言わずに」
一応考えていた答えを喋る。
「装備も入れるならスルート家のやつかな」
スルート家とはこの国でなかなか力が強い貴族の家である。たしか侯爵だった。長男は優秀らしいが・・・
「ああ確か名前はダスタでしたか。甘やかされたせいで性格は最低らしいですよ。」
「確か三男だか四男だったな。」
「三男です。装備も入れると実家の金を使っていい装備を揃えてるダスタさんは有利ですね。」
「そして認めたくないことだが実力もそこそこある。」
そこそこと言ってもあの歳にしてはだ。俺らとは比べるべしもない。
「それで特訓したイルさんとリレスさんはダスタさんに勝てそうですか?というより特訓はどうなったんですか?」
「俺は教えるのは畑違いだから劇的なパワーアップはしてないよ。二人ともに対人戦の心構えと戦術を教えて、イルには基礎能力を強化んで、リレスには魔法だけでなく武器を使った中距離戦を教えたな。」
「イルさんはともかく、リレスさんは新しい武器での戦い方を身に着けるには時間が短くないですが?」
「最初はそう思ったんだが。教えてみて驚いたよ。まあ見て恐れ慄け。」
「それは楽しみです。」
「まあ結局ダスタと戦うときはどうやって馬鹿高い防具を身に着けたダスタにダメージを与えるかが鍵になってくるな。」
そうこうしているうちに一回戦がはじまった。
これからバトルパートです。
感想待ってます。




