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第20話 天使と悪魔

主人公の頭の中の思考には()がついてません。天使の発言には天を悪魔の発言には悪をつけています。

俺は今イルににじり寄っている。さっきした約束を果たしてもらうためである。


「さあイル大人しく約束を守れ。」


「約束?なんのことかニャ?」


「忘れたとは言わせないぞ。ここを乗り越えられたら自分の体を好きなだけ弄っていいと言っていたぞ。」


「好きなだけじゃないニャ!!ちょっと触っていいって言ったのニャ!!」


俺はここぞとばかりに言う。


「つまりちょっとなら触っていいって言ったんだな。」


「は、嵌められたのニャ。」


とうとうイルは観念したのか目を瞑り俺に胸を突き出す。


「あ、あんまり乱暴に触らないで欲しいのニャ」


俺はイルの胸に手を伸ばして・・・・その手が急に止まった。当然慌てる俺。


一体どういうことだ!?なんで手が急に止まったんだ!?


俺が慌てていると頭の中に直接言葉が聞こえた。


(そんなことしちゃ駄目だよエド!!女の子の体を無理やり触るなんて!!)


ちゃんと了承は取ったぞ。ていうかお前誰だよ。


(僕は君の善良な部分が擬人化したのさ。天使エドとでも呼んでよ。)


なるほど。


(そんなことより無理やりなんて駄目だよ!!)


だから許可は取ったって言っただろ。


(イルはエドに命を救ってもらったことがあるんだよ!!そんな大恩人の頼みを断れる筈ないじゃん。)


た、確かに。


(でしょ。それに今こんなことしたらイルとのエロイベントはこれで終了かもしれないんだよ!!)


そ、それは困る。よしやっぱりさっきのは冗談ということにしよ・・・


(おい!!この天使エド!!黙って聞いてりゃ、なに言ってんだよ!!)


(うるさい!!このカス悪魔エド!!お前みたいなゴミくずとっとと消えろ。そしてもう出てくるな。)


(か、カス悪魔だと!!お前天使がそんなこと言っていいのかよ!!)


(カス悪魔にカス悪魔って言ってなにが悪い。カー-スカーース!!)


 落ち着いて考えると天使エドが言っている悪口って全部俺に言っているのと同じじゃないか?


(く、とにかく天使エドは無視して。いいかエド。お前は何度もイルの命を救っているんだ。だったら少しくらい胸を揉んでも許されるのが道理ってもんだろう。)


 なるほど。そういう考えもあるのか。


(そういうところが短絡的なカスエロクズ悪魔だって言ってんだよ!!)


(罵倒が酷くなってる!!)


(いいかその耳穴かっぽじってよーく聞けよ!!もし今エドのエロくてゲスイ最低な本性をイルとリレスに見せてみろ)


 おいなんだ俺の本性がエロくてゲスイって。お前天使だよな!?俺の善良な部分が本体に向かってそんなこと言っていいのかよ!?


(当然僕たちの本体であるこのクズの株はただ下がり)


クズって言ったぞ!ついにクズっておい!!


(そしたら偶然をよそおったパイタッチも今後できなくなるんだぞ!!)


 俺の善良な部分結局ゲスイな!!


(は!!俺は今が楽しければそれでいいんだよ!!)


 そう言ってなおも俺に今胸を触ることを勧める悪魔エド。俺の気持ちが暴言も吐いてないこいつに傾き始めると・・・


 ドシュ!!


 突如悪魔エド胸から手が生えてきた!!


(グハッ!貴様天使エド!どこまでも汚いやつ。)


(はっ!!不意をうたれるやつが悪いのさ。じゃあそういうことでエド触るのはやめようか!!)


 手を悪魔エドの手で真っ赤にしながら登場したときとなんら変わらない笑顔で近づいてくる天使エド。俺はその迫力に心の中で数歩下がる。どうすればいいんだと悩んでいると助け舟は意外なところから出た。


「痛っ!?」


 急に足のすねの部分に痛みが走り強制的に頭の中から抜け出された。


 気づくと目の前ではなく目の下に少々ご機嫌斜めな顔をしたリレスが立っていた。


「話聞いてた?」


「えーと聞いてなかった」


「・・・さっきエドが使っていたのは何って聞いたの」


 さっきと言うと《変身魔法(フォームチェンジ)》のことだろう。あそこまでしっかりと見せたら絶対に説明を求められるのは分かっていたことだが。俺が往生際悪く黙っていると、


「教えてくれないの?なら」


 そう言ったリレスは真っ赤な顔をして俺の手をとるとそのままリレスの胸に!?


 プニュン♪という音はしなかったが俺が手のひらで感じている感触はそう表現するしかない感触だった。俺がフリーズしていると再び頭の中に


(なにやってんの!エド!!)


 この声は天使のほうか。止めに来たのか?


(折角リレスが自分から触らせてくれたんだから不可抗力を装って揉まないと!!)


 結局俺の天使と悪魔は両方ゲスかよ!!しかし助言には従って少々リレスの胸に当てられている手に力を加えてみる。


 ムニュ、ムニュそんな音がしそうな感触である。そのまま少しその感触を楽しんでいると、


「ン!」


 リレスの口からこんなにも色っぽい声がでるとは。言葉とは偉大である。言い方によって様々な印象を相手に与える。今リレスが発したのはンだけだがこれだけで俺がどれだけ興奮したか。しかしこのことについて話すには一時間あっても足りないのでまた今度ということで。


 俺はようやく我に帰る。目の前には顔を真っ赤にして必死に恥じらいを我慢しているリレス。その可憐な胸には俺の手が。


(はい!!そこまで!!それ以上やると不可抗力にはならなくなるからストップ!!)


 ・・・どうやら天使と悪魔の違いはずる賢くて計算高いかどうかのようだ。なにが天使だよ。


 天使に言われたとおり手を離す。


「わ、分かった話すから。」


「ん、それはよかった。流石にこれ以上は恥ずかしい。」


 凄いな天使。ギリギリのラインを見事に当てたぞ。今後も従ったほうがいいかもしれない。


 それはそうといまだ目を瞑って胸を突き出すという見方によってはアホなポーズをとっているイルに近づいて言う。


「イルいいぞ。冗談だから。」


「冗談かニャ?」


「ああ。ただし今後一回だけ俺の言うことを聞いてもらうぞ。」


「・・・分かったニャ」


 こうして俺は天使の力を借りてなんとかその場を乗り切った。


 まあイルに《変身魔法(フォームチェンジ)》を説明するのは大変だったのだがその話はまた今度。



明日クリスマスの話を書こうと思っているんですがヒロインを投票で決めようと思います。次から選んでください。

イル、リレス、ジュラ、ハーレム


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