第8話 本気の組手
途中で消えたので止めようかと思いました。
祝60000pv達成
いよいよ今日は12歳の誕生日。そして父さんとの本気の本気での組手の日である。今日まで必死で修行をしてきたし、7歳の時に入った冒険者ギルドのランクも今ではBである。少ないながらも対人戦も学んだ。そして一番父さんと戦ううえで大きいのは空間把握のあの派生能力だろう。あれは父さんと戦う上ではかなり有利になれる。それに去年の仕込みもある。流石に毛髪を犠牲にはしていないがしていれば世界最強になれるだけの修行はした。
よし!行ける!!俺は気合いを入れ直すと組手の会場である中庭に向かった。
中庭には先に父さんが待っていた。
「来たか。緊張しているか?」
「そりゃしますよ。これは俺の学園生活を決める戦いですから。」
「安心しろ。これはお前の姉も兄も通った道だ。」
なんかそのセリフ前も聞いた気がするが、
「兄さんはこの組手勝てたのですか?」
「ふむあやつか。あいつは楽しい学園生活をおくったと言っていたぞ。」
そうか兄さんは勝てたのか。
「メイドが」
「え!?兄さん負けたの!?本当に!?」
くそ、天才の兄さんが負けた相手に勝たねばいけないのか。だがいい。もう覚悟は決めたからな。俺も全力だ。
「では....今回は私から行くぞ!!!」
珍しく父さんからくる。俺はそれを迎え打つ構え。
父さんが切りかかる俺がいなす。それを繰り返すと父さんの右手になにか力が集まっていくのを感じる。
(くそ!!最初から全開かよ。)
心の中で悪態をつくと棒に魔流で魔力を流す。いつもよりも強く。
そして俺と父さんが打ち合った瞬間父さんが俺に右手をつきだす。そこから魔力の塊が勢いよく飛び出す。本来ならどうしようもない一撃だっただろう。だが俺はその行動を空間把握で分かっていた。なので俺は棒に入っている魔力を半分に分けることで棒を二本に分ける。そのうちさっき魔力を強く流したほうで魔力の塊を弾き飛ばす!!
流石に弾かれるとは思わなかったのか、一瞬父さんの攻撃がやむ。そこを逃がさずに魔力の塊を弾いたことにより連動して上がった棒をつかい下から払い上げる。
(雲仙流 月の型 弧月)
去年に酷似した状況に攻撃されているはずの父さんの顔が緩む。そして去年と同じようにバックステップでかわす。そこを俺が追撃しようとすると
「その技はもう見切ったわ!!」
父さんはそう言うと地面に足がついた瞬間突進してくる。父さんを追撃して花月を使おうとしている俺はなすすべなく斬られる...はずだった。俺が花月を使おうとしていれば。
俺はさっき外してまだつけていなかった棒を両手に持ち父さんに両方から振り下ろした。
(雲仙流 月の型 双月)
予想外の行動になすすべなく食らう父さんに俺は今度こそ追撃しようとするが寸前で気付きその場を離れる。俺が離れた瞬間父さんの手から魔法が飛び出て衝撃とともに父さんの体を後ろに飛ばす。
取り敢えず一息つく。油断はしないが。
「まさか去年苦しめられた技にあのような使い分けがあったとはな。」
去年俺は父さんに弧月、花月、幻月を繰り返し仕掛けた。隙が少ない技に父さんはなかなか苦労していた。だからこそ対策を考えそして実行したのだろう。まあそれは俺がそうなるように誘導したのだが。
実は父さんに仕掛けた連続技のパターンは弧月、花月、幻月だけではない。他にもいくつものあるし弧月、花月、幻月だけでも順番を替えるだけでまったく別の技になるのだ。そうこの連続技の恐ろしい所は隙がないところではなく全ての組み合わせを知らなければ絶対に見切れない所にある。
それを知らない父さんは去年俺が弧月、花月、幻月の順調でしか使わなかったので他にもパターンがあるとは思わなかったのだろう。
仕切りなおしてまた向かい合う。
今度は父さんも俺がどんな隠し玉を持っているのか分からないからだろう。打ち込んでこない。その間に俺は足に魔流で魔力を集中させる。そして十分にたまったところで父さんに向かって突っ込む。
予想以上の俺のスピードに父さんは目がついていけてない。しかし父さんは既に準備してあった魔法を発動。突風が吹いてきて俺の速度が鈍る。ただ突風が吹くだけの明らかに簡単な魔法のせいで俺の速度は鈍り父さんはその間に俺を迎撃するだけの余裕を取り戻していた。
(これだから剣魔術の使い手はやりにくいんだ!!)
剣魔術に求められる魔法の使用方法はこんな凄い魔法が使えるではなくこんな魔法で凄い効果が出るというものだ。それは当然だろう。もともと剣魔術は俺の先祖が戦場で使うために作り出したものだ。戦場で長い詠唱や準備などしている暇はなかっただろうしこうなるのは当然だろう。剣魔術の使い手には勝ちにくいのだ。
俺は速度が落ちはしたが構わず突っ込む。そして棒で突く。父さんを棒にタイミングを合わせて打ち払おうとするがそこで俺は分けていた棒を勢いよくくっ付けてその勢いを利用して突きの速度を上げる。だが父さんは棒をギリギリで掴む。
前回と同じようにならないようにするためか俺から奪おうとはしない。ただ握るだけのように見える。しかし俺は気づいた。父さんの手に魔力が集まっている。
(棒を破壊する気か!!)
咄嗟に流す魔力を増やして防ぐ。するとバン!!という音とともに父さんの手から何かが出て直接棒に当たる。だが魔力を増やしていたお陰で棒は無傷である。急いで父さんの手から棒を奪いとり構えなおし。
「よく分かったな。」
魔法のことを言っているのだろう。わかった理由は空間把握の派生で周りの魔力の動きも分かるようになったのだ。これは魔法も使う剣魔術の使い手には大きなアドバンテージである。
また仕切りなおしで間合いを測るかと思われたが俺は身体強化術を使い先程と変わらない速度で突っ込む。またそれかという顔をしてさっきと同じ突風の魔法を使い俺の速度を落とそうとする父さん。
しかし俺は今度は足に溜めておいた魔力を使い突風の威力を打ち消し速度を落とさずに行く。速度が変わらない俺に父さんが驚いている隙に技を繰り出す。
幻月、弧月、花月、弧月、幻月、弧月
棒を剣でずらされたら幻月を下がろうとしたら花月をそれ以外なら弧月を使って追い詰めていく。
そしてとうとう父さんが棒をずらすのではなく受け止める。
(ここで決める!!雲仙流 月の型 円月!!)
5歳のときと同じ技をだす。しかし父さんは今回はかわすのではなく頭の位置を調整して額で受けようとしている。父さんの動体視力と反射神経があれば可能だろう。
(その甘い考え事父さんを打ち抜く!!)
父さんの額に棒が当たった瞬間俺は棒の先に集めておいた魔力を解放。額という極めて無防備な部分に予想以上の衝撃を受け父さんの体勢が崩れる。
(今だ!!)
俺はそう心の中で叫ぶと今まで敢えて使わなかった縮地を使い父さんの胸元に飛び込む。そして父さんの胸に突きを放ち付き、突きが当たった瞬間限界まで溜めていた魔力を解放。今までとは比べ物にならない威力がでる。
(雲仙流 月の型 無月)
勿論地球にこんな技はない。これは俺が考えた技である。
胸にとんでもない衝撃をうけた父さんはぶっ飛んだ。そして5メートルほど進みようやく止まる。そこで父さんは立ち上がろうとするが体に受けたダメージが大きくて上手く動けないようだ。そして諦めて呟いた。
「私の負けだ。」
この瞬間俺の薔薇色の学園生活が決定した。
戦闘シーン書くの下手ですいません。イメージは湧くんですが。
いよいよ次回から学園編です。みなさんどんなヒロインがいいですか?教えて下されば参考にします。




