それは突然に…
「お前…誰だ?」
そーが不審そうな表情で、その女生徒を見た。
「あらあら、これは申し遅れました。私、須藤佳織と申します。
そして、あそこに座っているショートカットの子が古川絵里さん。
ポニーテールの子が、野沢直さんですわ」
「…皆、別のクラス」
「はい、私たち3組ですわ」
そう言って、須藤は何がおかしいのか、小さく含み笑いをした。
舞もやはり怪訝そうな表情を見せ言った。
「何がおかしいの?」
「あ、いえ。これは失礼。私、楽しそうな事があるとついつい想像してしまって。
思い出し笑いというんでしょうか。いや、思い込み笑い?をしてしまうのですわ」
「楽しそうって、私たちと勉強会することがですか?」
「えぇ。あまり成績の良くない者同士寄り集まって、互いに切磋琢磨しあう。
素敵じゃありませんか?」
須藤のその言葉に、奥で古川と野沢が同意するように何度も首を縦に頷いた。
「それとも…ご迷惑でして?」
四人は同時に顔を見合わせた。
「なぁ、どうする。こいつ」
「なんか、アレですよね。なんというか…」
「……」
「うん、面白そうじゃん!」
舞が意気揚々と立ち上がり、須藤の手を握った。
「はい、契約成立っと!」
「お…おい。舞、何勝手に」
「いいじゃん、いいじゃん?そーちゃん。面白そうだし。
あ、でも須藤さん。この子、新山百恵は今回パスだから」
「…な」
「だって、学年トップ10以内の人が勉強会来たって意味ないっしょ。
あまりにも場違いだし。ももにはももの戦う場所がある。私、そう信じてる」
そう言って、舞は百恵の両肩に手を置いた。
しばらく百恵は沈黙を保っていたが
「…うん。そうだね」
と笑って頷き返した。
そんな中一人だけ、自分がどうしていいのかわからず周りをキョロキョロするしかない人がいた。
澄香だった。
「あの…。それだと私も勉強会行くことになるんですか?」
「うん。もちろんだじぇ」
朗らかに舞は、澄香へ向けてサムズアップを見せた。
「そんなぁ、私だってももさん側に」
「私より成績低い奴が何を言うでおじゃるか?」
「いや、私の方が高いですけど…」
「……。じゃあ、保護者役ってことで」
意気揚々と舞はハハハと笑いながら、澄香の肩を叩いた。
「ちぇ…仕方ないですね」
とうとう澄香は観念し、勉強会の参加を認めた。
「で、その勉強会っていうのは、いつどこでするの?」
「ご参加ありがとうございます。明日の放課後、19時に私の家ですわ。
18時半に校門前に集合ですわ」
4CAGEのメンバーはそれぞれ目配せしあった。




