第19話 計画立ててる時が一番たのしいかも
はなちゃんの投稿で青森のフォロワーさんの無事が確認出来たこと、色々取り乱して心配かけてごめんなさいと報告があった。
さて、火曜日はなかなか体力が奪われる訪問ルートになっていて、絶不調の真っ只中の頃はアプリ漫画の火曜日更新作品を読んで、今日も乗り切ってみせるとリツイートして作品担当編集者のいいねをもらってなんとか乗り切る生活が続いていた。
現在の元気な状態でも火曜日はやっぱりなかなか大変なのだが、昼休みに昼寝をしなければ本当に身体がもたなかったのが必要なくなったのは単純に嬉しく、使える時間が増えて得した気分になっていた。
火曜日の帰り道に何か私的なことをしようなんて考え自体久しく持っていなかったが、今日は渋谷に下見に行こうと考えていた。
はなちゃんと関係値が深まっている現在、会える日もそう遠くないはずで、その時の選択肢として錦糸町界隈はそこそこ土地勘があるが、はなちゃんが待ち合わせ場所として投稿していたのが渋谷だった。
以前行ったのが約10年前だったので、情報の更新をしたいと思った。特にネットで見つけた隠れ家的な水炊き屋さんを直接見たいと思った。
ただ、道玄坂周辺は素面で行くにはいささか勇気が必要なのと前日のレストランでスタンディングの親父さんが格好良かったので、早速真似て勢いをつけることにした。
昨日のバーテンダー君があっという表情から笑顔に変わり、「今日はどうします?」と迎えてくれた。
「グラスビールをスタンディングで」と注文し手渡す時にはお互いにニヤニヤしていたが、思った以上に一瞬で飲み干した姿を見て「昨日とペースが全然違いますね。」と笑いあって店を後にした。
とりあえず電車にのって渋谷駅のハチ公前に待ち合わせた体で、道玄坂を上ってみるとまあまあ距離があり、ホテル街へのアクセスを考えると、ユニクロ直近の A1出口や京王井の頭線渋谷駅が使いやすいようだ。
更に奥に進み、ネットで知ったホテルに挟まれている隠れ家的水炊き屋の探索を開始する。
すれ違うのはカップルだけかと思ったら、外国人の家族連れも見られた。
最近では、外国人観光客向けのホテルにリニューアルしているのも多いらしくピーク時は300とも言われたこの界隈のホテルは70〜100に減少しているらしい。
そうこうしてる間に目的の水炊き屋の入口を発見したが、両サイドに白亜の建造物を擁し、人目をしのぶ佇まいに、いたすことを主張していないにも拘らず店を出る時には負けるという選択肢が無い雰囲気に圧倒され「すげぇ」と声を漏らさずにはいられなかった。
流石に一人で入るには場違いな気がして、当初の目的を果たし知らないことはまだまだあると感心し家路につく頃には酔いも醒めていた。




