第12話 上手くいくときって実は手応えないよね
一度ついた自信が積極性を加速していた。
ゆで卵パワーもあいまって、
実際に会いたい欲求は高まっていた。
朝晩の日課になっている腕立て伏せは1:17でまだまだだけど、筋トレ後の高揚感が最後に背中を押す。
DMで呼びかけてみる。
〝はなちゃん
今、忙しい?〟
5分ほどで返信がきた。
〝ん?どうかした??〟
すぐに反応してくれたことがうれしくて単刀直入に伝える
〝はなちゃん
デートしたい〟
〝唐突だなぁ笑〟
〝うん、唐突だね。
忙しいのにごめんね〟
〝そんなに女の子に飢えてるの??
モテそうなのに〟
〝はなちゃんに会いたいと思うの
だめ?〟
〝うーん…そうだねー。
なんで会いたいの??〟
はて?なんでときた。勢いにまかせてDMで誘ったものの理由を聞かれるとは思ってもみなかった。
出会いを求めてる裏垢女子のクイズに正解して褒めてもらって、一人舞い上がってしまったか。でも、ここで引き下がるのは違うと思い理由を書こうとしたが、これが出ない。10分考えたがやっぱり出ないでも会いたい。
〝ごめん、うまく言葉に出来ない。
会いたいから会いたい。
時間かけて、これしかでない〟
更に続ける。
〝ごめん、一緒に楽しい時間すごしたい。
笑顔がみたい、手を繋ぎたい、一緒に歩きたい
ドキドキさせたい〟
拙い思いの羅列に対して、はなちゃんから間髪入れずに返事がくる。
〝正直なところ、彼氏を作るつもりは一切ないのね〟
〝うん、うん、それはわかってるつもり〟
〝本気になられると困っちゃうわけなのね??〟
〝それもわかるよ〟
〝定期と言いながらも、内緒だけど私一回しか会わないつもりなの。会ったら、それで最後にしてるいるの、正直めんどくさいから笑
どんなに素敵だと思っても所詮は裏垢だから〟
〝だよね。わかる。〟
〝結局は浮気したりされたりで良い結果にはならないのは明白だと思うし。〟
〝本気になっちゃうとね。〟
〝よしおくんは良い意味で真面目そうだから、会うのはちょっと考えちゃうんだよねー〟
〝そういうところがあるから、はなちゃんが好きなんだよね。〟
〝え!?今のどこにそんな要素が??〟
〝気付けてないの?はなちゃんの誠実さに〟
〝誠実ではないと思うけど
ただのめんどくさがりだから笑笑
正直、今のこういう関係がすごい心地良いと私は思ってるんだけど、いかがかな??〟
〝心地よいに決まってるでしょ
ここまでのやり取りに不快要素一切ないよ〟
〝私もだよー
とっても楽しいし、安心する。〟
どうやら、今、彼女は僕と会う気はないらしい。でも、前進はしてる。してると思いたい。
〝はなちゃんは自分ルール絶対な人だと思うから会うのは一旦諦めた。理由も納得。それまで鍛える。〟
今は素直に退こう。
〝と、話もまとまったところで、11時から看護師のオンライン勉強会があるので行ってきまーす♪
これからもよろしくね〟
〝いっぱい話せて良かったありがとう
これからもよろしく〟
なんだか、あしらわれたような、悪い印象ではないような、会う時は最初で最後。今は鍛える時と自分に言い聞かせた。




