15 承り
というわけで、フィナさんのご挨拶ツアー第一弾は無事終了。
リスト爺ちゃんとミルルシュモさんは、後日ってことで。
「今日はありがとね、フォリスさん」
いえいえ、フィナさん。
サイリさんにお願いして、僕のところにもプチハンモック、用意しておきますね。
「本当に"精霊乙女ハンター"なんだねえ」
「これからは、妖精乙女もよろしくね」
はい、承りました。
ってか、噂の拡散はNGですよっ。
「それじゃあ、またね」
お気をつけて。
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『ゲートルーム』も使いこなしているようですし、
思ってたよりも元気っ娘さんですよね、フィナさん。
お昼寝大好きな呑気っ娘さんだと、サイリさんから聞いていたのですが。
「フィナさんはお帰りになられたのか」
はい、ご挨拶巡りで一日中がんばってましたので、
今日は早めのお帰りを。
「どうしましょう、せっかく頑張って作ってみたのに……」
なるほど、こりゃ凄いですね。
フィナさんサイズのお料理をこんなに。
「ご主人様が奥様のことを不器用だっておっしゃてましたけど、全然そんなことなかったですよっ」
「ほう、私は不器用だったのか」
いえいえ、シュレディーケさん。
手先じゃなくて、人生に不器用ってことで。
がっつりっ
超イテェ!
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ちっちゃなお料理各種は、僕が美味しくいただきました。
いえ、本当に美味しかったですよ。
シュレディーケさんのお料理の腕前の上がりっぷり、
夫冥利につきますね。
こつり
甘噛みならぬ、甘こつり、
本当、夫冥利につきます……