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13 トリコ


 マイバックパック『プログレス』の『転送』にて、


 着いたところはご存知、ジコハ山。


 当然、ここのヌシとのご対面。



「こんにちは、フィナゲシュさん」

「私が『老願封樹の精霊』、ローガンフージュです」

「この辺り一帯のまとめ役を取り仕切らせてもらっております」

「以降、お見知りおきを」



「僕は『滝の木の妖精』、フィナゲシュです」

「特に取り柄のない、ただの妖精です」

「よろしくお願いします」



 ほほう、さすがに初対面だとお互いフルネームで名乗り合うのですね。


 フィナさんはフィナゲシュ、フルネームでも可愛らしいのです。



 しかし、最近では珍しいロージュさんの真面目モード、


 なんだか気持ち悪いですね、それ。



「こんな感じで言いたい放題なフォリスさんですが、愛の奴隷である私は逃げることも抗うことも叶わぬ虜囚の精霊乙女」

「でも、それが良いのです」


 ちょっと、ロージュさんっ。


 心を読むの禁止!


 ってか、初対面の妖精さんの前で、いきなり普段通りで性癖全開しちゃったらダメでしょっ。


 本当にもう、油断も隙も歳甲斐も無いんだから。



「えーと、確か僕の方が歳上だったよね、ローガンフージュさんよりも」


 マジっすか、フィナさんっ!


 まさにヒトは見た目によらない、


 っていうか、精霊さんと妖精さんなら言わずもがな……



「はい、おっしゃる通りでございます」

「若輩者で不束者の私など、フォリスさんに責め苛まれて、一生悶え苦しんでいれば良いのです」

「それこそがまさに、愛の ト リ コ(投げキッス)」


 あー、なんだか教育上よろしくないので、


 もう撤収してよろしいですね、フィナさん。



「じゃあ、またね、ロージュさん」


「フィナさんも、お元気で」



 あれ、なんでロージュさんの態度が、


 僕とフィナさんとでこんなに違うわけ?



「つまりロージュさんは、フォリスさんにらぶらぶってことだよ」

「こんなに精霊さんかららぶらぶされてるヒトって、珍しいよね」


 えーと、次行きましょ、次……



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