~異世界ぼんやり短編集。または微睡む午後に聞こえる盆踊り~
ハラパラ(ハラキリ⭐ほしくず⭐パラダイス)に次ぐ、異世界挑戦、第二弾!!
異世界が舞台、というより異世界自体が主役! 異世界ばんざい! 異世界ステキッ!!
相も変わらず短いです。
お酒の勢いで書いた。
後悔はしていない、反省はしている。
それでは、頭空っぽな感じで、宜しくどうぞ。
──神代と呼ばれる時代──
狂える邪竜ハエロラ・ユ・キーヒ。
名状しがたき恐ろしき魔女クァ・ズホ・コ・ソーキ。
そして、十把一絡げの神々。
各々が混じり合う事もなく、いがみ合い続ける中。
ふとした拍子で気付けば生まれた世界。
その世界の名前をイヤ・ディ・サァッカイ=サァー。
略して、イヤサァッサァー。
狂える邪竜と名状しがたき恐ろしき魔女、そして十把一絡げの神々は、新たに生まれた世界イヤサァッサァーに対しての創造した責務をなんら果たすこともなく、互いに罵り合いながら何処かへと消えて往った。
産み落とされた世界は親ともいうべき創造主達が去った後、嘆くことも恨むことも怒る事もなく、ただただ微睡み続けた。
その微睡みは胎動なのか。
邪竜は魔女は十把一絡げの神々は、何処から来て何処に行ったのか。
産み落とされたまま放置され、微睡み続ける この世界 は目覚めた時に何を思うのか。
やがて微睡むイヤサァッサァーの中で数多もの生き物が産まれた。
その生き物達は勝手に生き、そして死んでいった。
時に争い、時に手を取り合いながら、生きては死んでを繰り返し、種を増やした。
やがては母なる大地をも傷付けて。
イヤサァッサァーは声を上げる。
その身の内に宿る子らによって傷付けられた、痛みに。
生き物達の中でも感受性に富んだ者達は、種の違い問わず、大いなる母の声を聞く。
今尚、語り継がれる大いなる真言。
例え、その意味は解らずとも、子らよ、唱えよ。
そして、母を讃えよ、汝ら救われん。
大いなるイヤサァッサァーは言った。
「──────」
と。
それは寝言か、単なる鼾か。
──ポーン・コタールジュ著「俺とお前と世界の成り立ち」(12)より抜粋──