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ある少年の話

作者: 川目漱介

 哀れな貧しい両親のことを思い少年は孤児院へ行きたい、と言ったが両親はそんなことはできない、と言う。


 少年が孤児院という言葉を覚えたのは夕方見たタイガーマスク再放送。ちびっ子ハウスの戦災孤児を見て貧しい子供達ばかりが住む場所があることを知った。


 家から追い出されるには悪事を働くのが一番だが他人様に迷惑をかける訳にはいかない。


 仕方がないので両親の財布の現金、そして銀行のキャッシュカードを使い毎日駄菓子屋のお菓子を買い占め近所の子供達に配り続けた。


 仲の良い友達は少年に馬鹿なことをするのはやめろ、と言う。すぐ担任教師の耳に入り両親は学校に呼び出される。


 両親は怒り悲しみ我が子に失望する。そして自分達の無力さを知る。少年を児童相談所に送ることに。私たちの手に負えません。少年の望みが叶った。


 無事学校を卒業し就職したら、親孝行をしてゆこうと思う。それは誤解が解けなくても。


 少年は今年、中学生になる。




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