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未知との遭遇と激突

100PVありがとうございます!

話の内容をその時の気分で決めちゃってるので後が怖い今日この頃。

そしてすみません、第一村人出てこないです……

 あらすじ:村に着いたけど誰も居なかった。


 ・・・・・・・・


 ヌウロ村を後にしたロトは村民が落ち延びたと思わしき道を快調に進んでいく。

 周りには植物が見られるようになり、少しずつ気候はマシになってきたようだ。

 休憩を挟みつつ五時間ほど歩いてすっかり日が傾いてきた頃、少し人工的に高台になっているところから遠くにだが人工的な壁のようなものが見えた。

 その手前には横の端が地平線に消えていくような巨大な木々のベルト地帯が見える。


「さっきの村の文明度からは、だいぶ掛け離れてるっぽいな。壁がかなり高い、と言ってもスキルなんてものがあるこの世界じゃ大して当てにならないか」


 それからまた二、三十分程進むと防風林だろうか、明らかに自然にできた林ではないであろう、木々がまとまって生えている地帯に到達した。ただし林と言ってもかなり広大で横は数十キロに及ぶであろう幅であったが。


「今日中に辿り着ければ、と思っていたんだけど……これは無理っぽいなぁ」


 幸い林の少し奥には、これまた人工的な小さな池があったので水を汲みなおしながら、直接喉を潤していく。


 その時、背後の茂みから葉が擦れるような音が聞こえてくる。

 すぐさま近くに置いてあった棒を掴み、体制を整え音のした方を注意深く観察する。


 ガサッガサッ……


 少しの間を置いて姿を現したのは……


「ッ……スライム……か」


 体積にしておよそ二十リットルほど、つまりバケツ三杯ほどの大きさの緑色をした最もメジャーと言ってもいいアイツだった。


 そのスライムは特にロトのことを気にするでもなくゆっくり水場に近づいていく。


「水分の補給に来たのか……? 魔力だけで生きられるとかいう不思議生物ではないんだな……」


 しばらく観察を続けていると、ロトの中に疑問が浮かんでくる。


 そういやコイツの能力ってどんなもんなんだ……? おお!


 少し疑問に思った時点で脳裏にスライムのステータスが浮かぶ。



 種族:グリーンスライム

 年齢:0

 状態:良好

 レベル:1


 体力:10

 魔力:4

 敏捷:6

 器用:8

 精神:1

 幸運:42


 スキル:溶解(G)



 結構な情報量のはずなのに一瞬で読み取れたな……しかもタブレットみたいに表示されないみたいだ


 さながらQRコードを読み込むとその情報がすぐさま表示されるかのようであった。

 名前、職業、称号などは存在しないためか情報が無かったが。


 溶解ってのはなんだ?


『溶解(G):弱酸を分泌して体内に取り込んだものを溶かす。』


 うーん、微妙すぎないかこのスキル……まあ、取り合えず格下みたいだし殴ってみるか


 ロトは棒を少し短く握り直し、暢気に地面をズルズル這って移動しているスライムに狙いを定める。


 なんか少し罪悪感が湧くが……なんかコアっぽいところを狙って……


「おりゃあ!」


 ドプンッ……という衝突音とともに棒がスライムの体に飲み込まれ棒の先端がコアに到達すると同時に……



 バァン!!


 スライムの体が爆発した。


 もっとも爆発といっても小さなもので破片が二、三メートル飛び散る程度であったが。


「いやいやいや、こわっ! 爆発するとか聞いてないわ!」


 破片が服に付いたままロトが叫ぶ。

 するとゼリー状だった破片が粘度を失い、液体化していき服が濡れていく。


「うわぁ……気持ち悪いぃ……」


「はぁ……取り合えず水場は色々と寄って来るから移動するか……」


 何故かその場に落ちていたスライムのコアと思われる直径3センチ程の物体を拾い上げポケットに突っ込み、レベルが上がっていないことをステータスで確認したロトは池を後にした。



 ・・・・・・・・



 少し離れたところに生えていた大木に腰を下ろして寄りかかりながら、先程拾ったスライムのコアを眺める。


「こういうのって物語じゃ意外と食えたりするんだよな……」


 ロトは一日間、水しか飲んでいないためかなり空腹であった。

 そのためちょっと普通の精神状態ではなかった。

 飽食の時代を生きていたロトは食物がないという事態にかなり強い危機感を感じ、その強いストレスで少し頭がおかしくなっていたのだ。


 そのとき、突然予期しないことが起きた。



『グリーンスライムのコア:微妙な甘味と苦みが混ざったゼリー。不味い。価値F』



「え……」


 眺めていたコアの説明文とでも言えるものが脳裏に浮かんできたのだ。


「もしかして……これがこのコアのステータスってことなのか……?」


 ということで取り合えずスキルを信じてコアを口に運ぶ。


「――うっわ……まっず……」


 おにぎり程のサイズはあるため腹は膨れるがとんでもなく不味い。

 といっても食べられないほどではない。

 薄い甘味と苦みが最悪のハーモニーを口内で奏でてくるのである。


 なんとか水で流し込み、少し口の中に残る残滓を気にしつつ立ち上がり木の上に登っていく。

 先程から林の中を見ていたが、木の上に生息しているのは小型の鳥程度で、少なくとも寝込みを襲われて死ぬような生き物は見かけなかった。

 よってほとんど日が暮れた今、大木の上に寝床を構えることにしたのだ。


 しばらくするとよっぽど今日の歩きっぱなしが疲れたのか緊張が解けたためかロトは眠りに落ちていった。



 ・・・・・・・・



 翌日、日が登り始めると同時に目を覚ましたロトは昨日の池の方に行き準備を整える。

 少し探索したのち食べられる植物やスライムのコアをスキルで確認しながら確保し、素早く朝食を終えると昨日通った道のほうに戻っていく。


「しかしこの林はやけに深いな……向こう側が見えないし……」


 グルルル……


 音に反応して振り返ると柴犬より少し大きいくらいのサイズの狼らしき生物が二匹。

 急いで敵のステータスを意識する。



 種族:ラピッドウルフ

 年齢:1

 状態:飢餓(軽度)

 レベル:4


 体力:57

 魔力:3

 敏捷:126

 器用:32

 精神:25

 幸運:87


 スキル:加速(G)



『加速(G):ちょっと速度が速くなる。』


(元敏捷がかなり高いうえにスキルでさらに上がるのか……しかも軽い飢餓状態、これはマズいな……)


 ロトは素早く比較的大きな木を背に、棒の半分あたりを握り込み低く構える。

 半分あたりを握った理由は敵の敏捷が高いため速く振るうためと二匹に対応しやすくするためである。


 ラピッドウルフはロトの左と右に回り込み飛び掛かるタイミングを探っているようだ。



 心臓の音がやけにうるさく聞こえる。


 一陣の風が吹いた瞬間、両者が同時に動き出す、ラピッドウルフはロトの腰の辺りに飛び掛かり、ロトは……




「いや、無理無理無理! 三十六計逃げるが勝ち!!」


 全力で逃げ出した。

いのちをだいじに、基本ですね。


ウルフのステは二匹とも同じような感じです。

ステの調整感覚がいまいちなのでちょっとおかしいかもしれません……(幸運だけでもシステム変えるべきだったかと後悔中)


サブタイは某監督の作品からです。

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