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GパニックⅤ

「あとさ、ちょっといいか?俺も今気付いたことがあるんだけど・・・この部屋、さっきから薄っすらだけど、煙ってないか?」


「・・・確かになの。言われてみればちょっと白く霞んでいるの。でも、それがどうかしたの?」


首を傾げるふーちゃん

言われなければ分からないほどだが、さっきからこの部屋に白く霧がかかっている。その霧はリビングと、大量にGがいる廊下を塞いでいるドアの隙間から流れ出いることが分かる。


「うん、ふーちゃんは分からないと思う。けど幽霊、悪霊・・・お前ら2人とも、この白い霧、見覚え無いか?俺は、すっごい見覚えあるんだけど・・・。」


始めは何を言っているのか分からないといった表情の幽霊と悪霊だったが、みるみるうちに驚いた表情になっていく。どうやら、この『白い霧』の正体を思い出したようだ。それを使う人物のことも。


「ま、まさか・・・ね。______まじで言ってる?『あいつ』がこのマンションにいるってこと!?」


「でも、ご主人さまの言う通り、この白い霧を使うのは、『あいつ』しか考えられないのです・・・!」


もう一つ、どうしてその『あいつ』がこのマンションにいるのか、俺には心当たりがあった。一昨日の深夜の事だ。バイトから帰宅する際、マンションの入り口に不審なトラックが止まっており、数人の作業服を着た男たちが、荷物を降ろしていたのだ。そしてその荷物は、どうやらちょうどハルカの真上の階に運ばれていた。その時は、『こんな深夜に引っ越しとか、訳ありなんだな』程度に思っただけだったが・・・。今回の『G』騒動が起こり、そしてこの『白い霧』。点と点が繋がった。


「つーわけで、ふーちゃん。俺たちは、このG軍団を操っている犯人に心当たりがあるんだわ。犯人は俺たちに任せて欲しい。」


「わかったの。それじゃ、あいつらは霊力で操られているのは確定なの。ということは、私とハルカの火力で、干渉している霊力を薙ぎ払えば、奴らは散るはずなの。」


どうやら、ハルカとふーちゃんのあの『憑依』戦闘がまた見れそうだ


____________________



「ハルカ、いつまで寝てるの?いい加減、目を覚めせなの。」


「うっ・・・何か私、黒い禍々しい物を見た気がする・・・。あれ?なんで、お隣さんがうちにいるんだ?まさか、決闘しに来たのか!いいだろ、相手になって_____


「やっとハルカ起きたの。今はそんなことしてる場合じゃないの。」


気絶していたハルカを揺さぶって起こすふーちゃん。ハルカはG軍団のあまりの恐怖に記憶が混濁している様子。思い出さない方が幸せなのかもしれないが、これから再び奴らと対峙することになる


「よぅ、ハルカ。お邪魔してるぜ。早速だが、その『黒い禍々しい物』とこれから戦う。寝起きで悪いが、お前も手伝ってくれ。いや、無理やりでも手伝わせる。」


「ふぇ?一体何を言ってんの?」


「ハルカ、扉を開けたらとにかく最大火力で薙ぎ払うの。それだけでいいの。」


「なに・・・?扉の向こうに霊でも出たの?それなら私に任せろっ!!」


軽く騙しているようにも見えるが、今はとにかくこの二人の戦闘力に任せるしかない


「よし。それじゃ、ふーちゃん。後は作戦通りに頼むぞ!幽霊、悪霊!ビビるなよ?扉開けたら一気に出るからな・・・!」


「うぅ・・・死に程いやだけど、やるしかないのよね。」


「こうなったら、絶対、このGを操ってる奴を見つけてぼこぼこにしてやるのです!任せてくださいご主人さま!」


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