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幽霊ちゃんとの怪奇な日常。  作者: くろのくん
第6章 解呪編
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呼び出しⅠ

______某所

ターゲットの捕獲作戦に失敗した『双子』『師匠』『ヌイ』の4人は、その日のうちに所属する超常現象研究会のトップである『部長』と『キサキ』に呼び出され、2人の待つ会議室へと向かっていた。


「うぅ~、ししょー、なんでヌイたちまで怒られに行くんだ?今回の作戦はこいつら双子がしくじったせいだろー?」


「・・・。」「・・・。」


納得のいっていないヌイが双子に視線を向ける。当の双子は全く気に留めていない様子でスタスタと歩いている


「・・・ってめー、何とか言えよっ!!ぶっ飛ばすぞ!?」


「おいやめろ、ヌイ。ここで戦闘でもしてみろ。それこそ部長たちに怒られるぞ?・・・今回の作戦は確かに双子が主導して実行したが、同時に俺とヌイはそのフォローを任されていた。呼び出し喰らうのは当然だ。」


ヌイをなだめる師匠であったが、彼自身もやはりこの呼び出しには納得いかないところが少なからずあった。

______確かに俺たちにも責任はある・・・だが今回の作戦、普段『掃除係り』をやっている双子に任せたこと自体無理があったんじゃねぇか?こいつら双子がターゲットの『極霊力』の干渉を受けないのは事実だが、それ以上に忠実に作戦を実行できる器量がこいつらには無いのは明らかだったはずだ・・・。


「あ・・・」「あ・・・」


無表情で歩いていた双子の足が止まり、同時に何かに気付いたような反応を見せる2人。


「ん?どうした?」


「・・・・が、」「・・・・・れた。」


俯きながら、消え入るような声で何かを呟く双子。ヌイがイラつき、双子に噛みつく


「あ?聞こえねーよっ!!もしかして、今更謝ろうってんなら遅い_________」


「呪いが_______!!!」「壊されたっ_______!!!」


「!?」


今まで聞いたこともないような大声で叫ぶ双子。さっきまで、というより今までずっと無表情だったその顔は揃って涙目になり、真っ赤に目を腫らしていた。・・・双子のこんな感情を露わにした表情、今まで見たことねぇ、と驚く師匠とヌイであったが、師匠はある単語が気にかかった。


「____えっと、双子ちゃん?『呪い』って何かな・・・?もしかしてー・・・」


恐る恐る問いかけてみる。俺たちの知らない間に『呪い』をターゲットにかけていたとなると、その種類によっては・・・非常にまずいことになる。


「・・・殺す呪い、かけた。」「・・・でも、今それが壊されたの、感じたっ・・・。」


「・・・ふぅ、『壊された』んだな?_____良かった・・・。」


危ねぇ、やっぱこの双子ヤバいわ。もしも、その『呪い』が発動していたらターゲットはは死ぬ・・・。部長とキサキさんからの命令は『生け捕り』だ。奴の特殊霊力『極霊力』は非常にレアなものであるため、殺してしまったら元も子もない。俺たちが負わされる責任は、想像を絶するものになっていただろう・・・想像しただけでもゾッとする。


「・・・ヌイ良かったな、俺たち命拾いしたぞ?ターゲットに感謝しねぇと・・・。」


「ん?どーいうことなんですか?ししよー!ヌイにも分かるように説明してくださいよー!」


そうこうしているうちに、部長とキサキが待つ会議室の前に着く


「さーて、お前ら。お説教の時間だ・・・心の準備はいいか?」


ヌイはびびって緊張しているが、当の双子は、自分たちが作戦の実行責任者であるのにもかかわらず、そんなことはどうでもいいといった様子。どうやら、自分たちがかけた『呪い』が壊されたことにまだ怒っているらしい。揃って悔しそうな顔をまだしている。


「次は確実に・・・」「殺す・・・!!」



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