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幽霊ちゃんとの怪奇な日常。  作者: くろのくん
第6章 解呪編
74/202

あと68時間

「緊急会議だ・・・!!おい、幽霊。ちょっと起きてここに座れ。」


「むぅー・・・なんなのよー?悪霊と二人そろって朝帰りしたかと思えば、帰って来て早々に起こしやがってー。せっかく気持ちよく寝てたのにぃー。」


時刻は朝7時。アリサ達に挨拶を済ませカラオケ店を後にした俺と悪霊。寄り道などする余裕もなく、真っすぐ自宅に帰宅し、腹痛を理由にカラオケについてこなかった幽霊を叩き起こす。


「実はな、まぁ、俺たち言ってた通りカラオケ行ってたんだが・・・かくかくしかじかで・・・俺、あと68時間14分43秒で・・・死ぬんだ___!!!」


「・・・へ、へぇ~。_____えっ、まじなの?悪霊?」


全く信じてない様子の幽霊だが、ガチの表情の俺と、自分のせいだとずっと落ち込んでる悪霊の沈んだ表情を交互に見ながら、徐々にいかにまずい状況なのか理解し始める


「本当にっ、ごめんなさいなのです!!わたしがご主人さまの足を引っ張ったばかりに・・・!!」


またもや半泣きになりながら謝罪を繰り返す悪霊


「あぁ、そうだよ!てめーのせいだよ悪霊!!ちくしょう!死にたくねーーーよーーー!!」


「ふぁ!?さっきは、『ケガはないか?気にするな、世界で一番かわいいお前が無事でよかった。』って言ってくれたじゃないですかー!あれはウソだったのですか??」


「なに勝手に人のセリフ脚色してんだよ!つーかウソ泣きかよ!」


ギャアギャアと2人の喧嘩が始まり、嫌気がさした幽霊が割って入る


「ちょ、ちょっと!勝手にケンカ始めないでよ。っていうか、あと2日ちょいで死ぬって割には元気そうじゃん。もしかしたら、その双子?呪いっていうのはウソなんじゃない?君を脅すためにやったのかも。」


「その可能性もちょっとは考えたが・・・あの双子と実際に対峙した俺に言わせてもらえば、そんなウソつかないと思うんだよな・・・。やるからには徹底的にって感じだったしなぁ・・・。」


「ご主人さま!こうなったら、お隣のハルカとふーちゃんに助けてもらうしかないのです。あの二人なら、呪いを解除の方法を知ってるかも・・・!!」


ここにきて悪霊からはじめて建設的な意見が出た。確かに、彼女たちは霊のことや、霊力を使った戦闘に長けてるようだし、少なくともここにいるメンバーよりかは『呪い』について何か知っている可能性が高い。

さっそく、チャイムを鳴らしに行く


ピンポーン


・・・・ガチャ


「むにゃむにゃ・・・こんな早くから誰にゃ・・・・かと思えば!契約者っ、早朝を狙って決闘しに来るなんて、ヒキョーだぞっ!」


若干、素の話し方が出てた。というか、俺の顔見るたびその決闘モードに入るのいい加減止めて欲しい。


「決闘しに来たんじゃーよ。いや、朝早くに悪い。実は_____」


「ハルカ、気を付けて。彼、呪いかけられてる。それも、強い奴。」


ハルカの後ろから姿を現したふーちゃん。流石だ、見ただけでおれの置かれた状況を理解してくれたようだ


「ぬわっ、呪い!?決闘はまた今度、無事生きてたらね。それじゃ!」


ふーちゃんの言葉を聞き瞬時にドアを閉めようとするハルカ


「待って待って、マジで助けてくれ。色々あって、あと68時間で死ぬんだよ!お前らなら、何か呪いの解き方を知ってるかと思って来たんだ!っていうか・・・近づくとまずいのか?」


「・・・かけられた呪いの種類によるけど、呪いは強力なほど伝染するらしいの。霊には影響はないけど、生きてる人間には影響があるかもなの。ハルカを危険な目に合わせる訳にはいかないの。」


神妙な顔つきで話すふーちゃん


「残念だけど、うちらには何とも出来ないわ。専門じゃないし。それじゃ、お大事に!」


ガチャン


廊下に取り残される俺たち。重苦しい空気の中、幽霊が口を開く


「お、おっしゃ。こうなったらグー〇ル先生に聞くしかない!ググるぞ!」




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