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幽霊ちゃんとの怪奇な日常。  作者: くろのくん
第4章 霊力覚醒編
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筋肉痛と報告Ⅱ

「ふーちゃんと私みたいな憑依して戦うのは珍しいのよね。使いこなすには相当修行しないといけない。まぁ、でも合宿初日であそこの廃病院を攻略したのはすごいわね。私たちはもっとヤバいとこを攻略してきたけど。」


ハルカが超上から目線で褒めてくる


「はいはい・・・褒めてくれてありがとうございますー。どうせ、お前らみたいな化け物には敵わねえよ。それより、その言いぶりだとこの辺りの心霊スポットはヤバいとこばかりなのか・・・?」


「うん。結構ヤバいとこ多いよー。君たちがいったA市の廃病院は特にヤバいとこね。よく変死体が出るらしいよ。初日でそんなとこ引き当てるなんて運がいい!私も行ってひと暴れしてこようかなー。」


軽くハルカが答えるが、俺はゾッとしていた。変死体がよく出る・・・だと?たしかに、あんなとこに一般人が入って無事に出れるとは思えない。藤宮には、たしかに俺は『この辺りで有名な心霊スポットを教えてくれ』と頼んだけど、命の危険があるとは教えてくれなかった・・・。やっぱりあいつはドSだな。


「はぁ・・・やっぱりそれなりの効果がある心霊スポットは、相応の危険があるってことか。」


「違うの。」


ふーちゃんが平然と答える


「え、どういうことだ?心霊スポットには、霊力を引き出す力があるって言ってなかったか?」


「その場所自体には、なんの効力もないの。多くの悪い野良霊が集まってる場所で戦うことで、半強制的に力を引き出すの。つまり、火事場の馬鹿力ってことなの。」


「なんかうまく騙されていたような気が・・・それじゃあ、ハルカとふーちゃんが俺と模擬戦みたいなことしてうまい具合に力を引き出す、みたいな感じじゃダメなのかよ?」


「ダメなの。命の危機があるくらいに追い込まれないと、力は引き出されないの。まだ、あなたと幽霊は100%霊力を使いこなせているとは言えないの。これからも合宿が必要なの。」


そういうことは、合宿が始まる前に教えて欲しかった。これからもあんなところに行かないといけないと思うと、先が思いやられる。幽霊だけじゃなく、悪霊も霊力を扱えるようになってもらわないと。


「あれ・・そういえば、悪霊のやつどこ行った?昨晩から姿見てないな。」


「あいつ、昨日心霊スポット行くぞーって言ったら逃げたわよ。なんか、用事があるのですーとか言ってたけど。いててて、あー、ほんと全身痛い。誰かマッサージしてよぉー」


とりあえず、この筋肉痛をなおさなければ、次の心霊スポット合宿は当分無理そうだ。悪霊にはここの家賃分は働いてもらわなければならない。次は引きずってでも連れて行く。





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