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幽霊ちゃんとの怪奇な日常。  作者: くろのくん
第2章 大学編
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20/202

大学へ行こう!Ⅲ

俺が通う大学は、住んでいるアパートから電車に乗って3駅のところにある。中堅クラスの私立で、学生の人数もまあまあの数だ。今日は最初の授業日とあって、朝の電車の車内は多くの学生でごった返している。


「おぉ!!すごいです!すごいのです、ご主人様!!景色がすごい勢いで流れていきますよ!」


「ちょっと、悪霊静かにしなさいよ。それより、すごい人ねー。これみんな大学に行っているの?」


幽霊と悪霊は、学生ですし詰め状態の車内で、俺の頭の上をフワフワと飛び回っている。何かの拍子に、俺以外からも見えてしまうのではないかと思うと、気が気でない。


「ねーねー、なんで無視してるのー?なんとか言いなさいよー。」


(「喋れるわけねーだろっ!お前らは他人から見えてないんだから、俺が一人で喋ってるように見られる。」)


「あっそっかー。」


それにしても、まさか本当に2人揃って大学に憑いてくるとは。けどまあ、憑いてきたところで、授業受けるくらいしかやることないし、すぐ飽きて、明日からは来ないだろう。ぼっちを極めている俺は、大学で他人と会話した記憶がないほど、誰とも接してない。淡々と大学生活を消化してきた。


《次は〇〇ー。〇〇ー。お出口は右側です。》


混んでいる車内に更に学生がなだれ込んでくる。毎年、春のこの季節は新入生も多いので、どんどん大学生が入ってくる。


「ねーねー・・・」


(「なんだよ、もうすぐ着くから話し掛けるな・・・は??」)


幽霊が指さす先・・・今さっき止まった駅から乗ってきたドア付近の立っている乗客の中に、一目瞭然でおかしい奴がいる。そう、幽霊や悪霊と同じように、浮 い て る 奴 。悪霊もそいつに気付いたのか、恐る恐る俺に確認してくる。


「ご主人様・・・あれって、私たちと同じ・・・霊・・・ですよね?」


年齢は悪霊と同じくらいで、ひと昔前の、紺でネクタイが赤いセーラー服を着ている。幽霊と悪霊以外の霊を見たのは、怨霊さんの件以来。これ以上霊と関わって面倒事に巻き込まれるのは御免だ。


(「おい、お前ら絶対に気付かれるなよ。なんか嫌な予感がする・・・。」)


「ご主人様・・・もう気付かれてますよ。」


(「は?」)


遅かった。謎の霊の方を見ると、明らかに俺たちの方向を見ている。物凄いジト目で。数秒間こっちを見つめたかと思えば、今度は近くに立っている乗客の女の子の肩をツンツンとつついて、耳元で何かを囁いていた。・・・ってことはあの女の子も俺みたいに、霊を憑けているのか?


「どーする?こっちもガン飛ばしとく??」


(「やめとけ。あくまでも知らん顔するんだ・・・!」)


霊に何かを耳打ちされた女の子は、すし詰め状態の車内で首だけをこちらに向けてチラリと見てきた。一瞬すごく驚いた顔をしたが、ニコリと笑うとすぐに前に向き直った。


「あ、あの女ぁ~!!ご主人様、あれって宣戦布告ですよ!」


何の戦いの布告だよ。勘弁してくれ。


《次はー△△ー。△△ー。お出口は右側です》


そうこうしているうちに、大学の駅に着いた。謎の霊と女の子も降りているのを確認した。どうやら同じ大学の学生のようだ。

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