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幽霊ちゃんとの怪奇な日常。  作者: くろのくん
第11章 オークション編
159/202

オークションⅠ

会場へ移動すると、そこには前方の大きな舞台を囲むように座席がズラリと並んでいた。会場全体の照明は落とされており、足元の誘導灯のみ点灯している。まるで開演前の映画館のようだ。


「何だ、この封筒?」


会場に入場する際に指定された番号の座席につくと、そこには大きめ封筒が事前に置かれていた。開けると、薄型のタブレット端末が入っている。


「たぶん、それを使って入札するんでしょ。」


ハルカが端末をいじりながら俺の疑問に答える。


「オークションって、こう番号札とか上げてやるもんだと思ってたけど、これは意外だな。」


「誰が落札したか分からない様にする為だと思う。それに、商品ごとに端末に詳細情報が送信されて、手元で詳しく見れるってのもあるわねー。あ、始まるみたい。」


前方の舞台に照明が灯り、ブローカーことムクロが姿を現す。


「______大変長らくお待たせいたしました!本日は、私どものオークションに参加いただき、誠に感謝申し上げます!今宵も、皆様に楽しんでいただけますよう、様々な商品をお揃えしております!是非とも、皆様のその眼で存分に品定めしていただき、お目にかなう商品をご購入してくださいませ!」


ムクロの挨拶が終わると、会場から拍手が沸き起こる。


「ありがとうございます!それでは早速オークションを始めたいと思います。本日出品される商品は25体!お手元の端末に、商品の詳細を順次お送りしますのでお確かめくださいませ!商品ナンバー001…『若い成人男性霊』!」


車輪の付いた檻が舞台袖から運ばれてくる。中には、困惑した表情の男の霊の姿が。


「こちらの商品、先月事故で死にたてほやほやとなっております。年齢は推定30歳。狂化の兆候も無く、扱いやすい商品となっております!護衛、雑用、実験用とその用途は様々!それでは参りましょう、価格は300万円から!」


手元の端末には、舞台の男性霊の身長、体重、年齢、捕獲地などの詳細情報が送信されてきた。入札と書かれたボタンをタップすると、キーパッドと共に値段を打ち込む画面に切り替わる。


「…予想はしていたが、いや…予想以上に、気分が悪くなるな、これ…。霊だからって、元は人間だぞ?まるで『物』扱いじゃねぇか…。」


「それだけ、君の知らない裏社会の人間は腐ってるってことだよ…まともな人間じゃなきゃ、こんなことできない。」


ハルカが唇を噛み締めながら呟く。こいつは、俺の知らない『裏社会』の事を霊使いの仕事を通して嫌と言うほど見て来たのだろうか。


「__________380万!…400万が出ました!さぁ、他にはいらっしゃいませんか?…おめでとうございます!400万で落札です!」


男性霊の落札価格は400万で決定した。初っ端の商品でこの価格だ、俺の予算では開始価格すら及ばなかった。


「ハルカ、アリサが出るのはどのくらいだろう?」


「女王霊は相当な目玉な筈だから、たぶん最期の方だろね。今日来ている客のほとんどが狙ってきているはずだから、相当値段は荒れると思う。」


その後も、次々と霊が出品されていく。霊力が強い霊や、特殊な霊力を持った霊。中には、数年前に亡くなった、アイドル芸能人の霊の姿も。この時は、落札価格は2000万まで上がった。


「続いて、商品ナンバー019『少女霊』!こちらの商品は、なかなか入荷が少ない10代前半の少女の霊となっております。家事全般の雑用はお手の物、ストレス解消に痛めつけるのもよし、また『特殊な趣味』をお持ちのお客様においては、『そういった方面』に使われるのもよろしいかと思います!」


ムクロがニヤリと笑みを浮かべながら説明すると、会場から笑いが起こる。俺が意味が分からずにいると、ハルカが心底嫌そうな顔をしながら呟く。


「…中にはいるのよ、ロリコンの変態野郎の霊使いが。そういう奴らにとって、ああいう従順な娘は格好の餌食になる…。」


「嘘だろ…まだあの子、小学生くらいじゃないか…!?」


舞台上に運ばれてきた檻の中には、虚ろな目の少女の姿が。あんな年端も行かない女の子が変態に嬲られる姿は、想像しただけで吐き気を催す。


「な、何とか…!あの子だけでも助けられないか!?」


「本来の目的を忘れないで。私だって…出来ることなら助けてあげたいけど、多分あの子の値段は競り合ってたら相当上がると思う。流石に私の予算尽きちゃうよ。」


「くそっ…!!_______すまん、無理言って。」


ハルカの予想通り、少女の霊は随分と競り合い結果的に1850万で落札された。


「さぁ!今宵のオークションも、とうとう最後の商品となります。最後の商品は、本日の目玉商品。これを目当てで本日参加されたお客様も多いのではないでしょうか?________商品ナンバー025『女王霊』っ!!!」


会場のどよめきと共に、舞台に檻が運ばれてくる。


「きた…!!アリサだ!!」


「あの子が、アリサちゃんね。ハルカお嬢様に任せなさい、絶対落としてやるから…!!」


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