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幽霊ちゃんとの怪奇な日常。  作者: くろのくん
第10章 海の家編
131/202

水着回

「_____おっとっと…見てみて!!波乗りっ!ほら!」


「あっ、ずるいのです幽霊!悪霊にも乗せてくださいっ!」


無駄にでかいシャチかなにかの浮き輪の上に立ち、両腕でバランスを取る幽霊。悪霊がその背びれにしがみつき、自分も乗り込もうとしている。そんなはしゃぐ2人を、浮き輪に乗っかり眺める俺。霊感のない他人から見れば、バシャバシャとひとりでに動くシャチの浮き輪を眺める冴えない男、という何とも奇妙な光景だろう。


「ちょ、水しぶきが目に…!お前ら、もうちょっと離れて遊べ。俺は今浮き輪の上で有意義な時間を過ごしているんだ。」


「さっきから寝てばっかじゃーん。あそぼーよー!」


「そうですご主人さま!うりゃ!なのです!」


「は?悪霊なにやって______うおぉっ!?」


ズズズズ_______バッシャアァァァン!!!

悪霊によるポルターガイストで浮き輪ごと宙に浮かされた俺は、そのまま海面へとひっくり返される。よくアニメとかであるシチュエーションだが、2mほどからの回転付きの落下は威力が段違いだ。思いっきり鼻や目に海水が入る


「ゴッホッッ!!!お、おい悪霊…てめー加減ってもんがあるだろ…ゲㇹォ…うう…海水飲んじまった…浮き輪、浮き輪どこ行った…」


目に海水が入って良く見えない状態で手探りで浮き輪を探す


「ご主人さま!前、前!」「ちょっと!どこに向かって…そのままいったら____」


「へ?」

悪霊と幽霊の必死の呼びかけも虚しく、直後両手に物凄く柔らかく弾力のある感触が_____

むにゅ


「き、きゃッ!!!」


「こ、これは…す、スミマセンっ!!事故です!事故ぉ!!」


完全にこれは訴えられる事案だ。【海水浴のどさくさに紛れて、女性の胸を揉みしだく。学生逮捕。】の記事が明日のニュースで流れてしまう。っていうか、最近こういうシチュエーション何度もあったような。


「あっ、あの。大丈夫ですか…?はい、これ浮き輪、どうぞ掴まってください。」


「あれ?誰かと思えば、師匠の持ち霊の『かよっち』さん!よ、良かったぁー知り合いで…かよっちさんも泳ぐんですね。」


このフワフワした雰囲気の霊は、師匠の持ち霊『かよっち』。さきほど海の家では姿が見えなかったが、今は実体モードで海を楽しんでい居る様子。お言葉に甘えて、かよっちの乗る浮き輪に掴まらせてもらう。


「わ、私こう見えて…う、海好きなんです…冷たくて気持ちいいし…。」


「へ、へぇー…」


正直に言うと、全くかよっちの声が頭に入ってこない。胸元が大きく開いた結構大胆な水着を着ている彼女だが、男としてはどうして胸元に目線が行ってしまう。E、いやFはあるだろうか。大人しそうな見た目に反して何て暴力的なものを______


「おらぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!どこ見とんじゃボケェェ!!!!」


「ぐほぉッ!!!」

ズババババ________バッシャアァァン!!!


再び何者かに飛び蹴りを喰らわらされた俺は数メートル先の海面にまで、まるで水切り石のようにバウンドし吹っ飛ばされる。


「ゴㇹォッつ・・・・今度は誰だ…ヌイ、てめぇか!」


「私のししょーの持ち霊をエロい目で見るとはいい度胸だな!このまま沈めてやろーか!」


サーフボートに仁王立ちのヌイ。狙ってなのかそうでないのか、小学生と間違われてもおかしくないその体形にピッタリのスクール水着を着用しており、恐ろしく似合っている。ある一定の層には人気が出そうだ。


「うっせーぞ小学生っ!何も蹴ることないだろー!」


「だ、誰が小学生だとぉー!?ふん、お前も背後に気を付けるんだな。鼻を伸ばしていると、持ち霊にやられるぞー?w」


「あ?_______ん?幽霊、悪霊…何をするつもり_______」


いつの間にか背後に回っている幽霊と悪霊に両腕をガッチリとホールドされている


「この変態やろー!こんなに可愛い水着姿の同居人がいるのに、どんだけ巨乳好きなんだあああああ!!!そんなに巨乳がいいのかよおおおおお!!これでも食らえーーーー!!」


「やっちゃえなのです!幽霊っ!」


「これ死ぬ奴!これ危ない奴だって________ゴボボボボ!!!!」


幽霊の馬鹿力でひっくり返され、頭から浮き輪に突っ込まれる______あぁ、かよっちさんと2人で静かに海を楽しみたかった…。


ブォォォォォォォン_________

そんなこんなではしゃいでいると、俺たちの元に一隻の水上バイクが近づいてくる。乗っているのは師匠だ。あきれ顔で口を開く。


「おーい、お前ら。随分楽しそうだな。今からそんなにはしゃいでると後から大事な時で動けなくなるぞー…そろそろ時間だ。気ぃ引き締めろ。」


すっかり忘れていたが、俺たちは『バイト』しに来たんだった。決して単なる水着回ではない、断じて。


「でもさー、さっきから何も起きな_________」


「きゃああああああああああああああああ!!!!!!!」


幽霊がそう口を開きかけた時、タイミングを見計らったかのような悲鳴が賑わう海水浴場に響き渡る。

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