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幽霊ちゃんとの怪奇な日常。  作者: くろのくん
第8章 怨霊さん狩り編
110/202

人形

謎の訪問者に、先ほどまでお祭り騒ぎだった室内が静まり返る。

分かり切ってはいたが、一応素朴な疑問を藤宮に投げかけてみる。


「る・・・ルームサービスぅ・・・?あの、藤宮?ちょっと質問いいか?ラ〇ホって、ルームサービスとかあるもんなのか?頼んでもないのに。」


「し、知りませんよ!ていうか、タイミング的に考えて、明らかに先輩と怨霊さんがさっきから言ってる『ヤバい奴ら』だと思うんですけど!」


露出が激しい巫女コスをベッドのシーツで隠しながら答える藤宮。


「・・・俺もそう思う。どーするよ、来ちゃったよ・・・。怨霊さん、ここは頼みます。状況的に、頼れるのはあなたしかいませんし______怨霊さん?」


「お酒無くなっちゃったし、戦うのヤダ。やる気出ないもん。」


悪魔コスのまま、ふてくされた様子でソファーに寝転がる怨霊さん


「はぁ?いやいやいや・・・この状況で戦えるのアンタしかいないし!さっき俺が敵を倒せたのも、まぐれみたいなもんだったし!」


「むりー。お酒飲みたーい!」


・・・だめだ。当分会っていなかったから忘れていた。怨霊さんの霊力は、野良霊でありながら『最強』といっても過言ではないが、扱いのめんどくささも『最凶』だ。酒を飲んでも飲まなくても、一度言い出したら言うことを聞かない。


「くそぅ・・・。し、仕方ない。もしかしたら、本当にルームサービスかもしれん。俺が出る・・・藤宮、お前はどっか隠れとけ。」


「先輩・・・何かカッコイイです。なので、葬式くらいは出てあげますね。」


そう言い残し、藤宮はベッドの下に隠れる。・・・俺死ぬ前提なのかよ。


「_______ルームサービスです。」


再びドアの向こうから聞こえてくる無機質な女の声。迷っていても仕方がない。意を決してドアを開ける。


ガチャ


「・・・る、ルームサービスは頼んでませんが______ん?何だこれ?人形・・・?」


ドアを開けた先のホテルの廊下には、もちろんルームサービスの姿はなく、代わりに視界にいたのは足元に置かれた、2体の『人形』。赤い着物を着た日本人形と、白いドレスのフランス人形だ。


「なんで人形・・・?ま、まさかこれが喋って動くとか言うんじゃないだろうな・・・怨霊さん、ちょっとこっち来て見てくださ_________ッ!??!?!?痛ってぇ!?」


怨霊さんを呼ぼうとした時、不意に腹部に鈍痛が走る。あまりの痛さに、その場に膝をつきうずくまる。


「ぐ・・・ゴㇹッ!!・・・くっそぉ・・・やっぱり、動くのかよ!!」


俺の腹を不意打ちで殴って来たのは、フランス人形の方だ。その身長は3~40㎝だが、そのパンチはありえないほど速く、重い。


シュッルシュルシュル・・・・


「ぬおっ!!今度は何だ!?髪ぃ!?」


今度は、日本人形の黒く長い髪の毛が急に伸び始め、俺の手足をあっという間に縛り、身動きが完全に取れなくなってしまう。床に伏して転がる俺を見下ろしながら、人形たちが表情一つ変えず口を開く。


「Réalisation de la Mission de la princesse(姫さま、任務を達成しました)」


「嗚呼・・いとあっけなし。」


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