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絶望の確認と今後の考え

宿に帰って某携帯補助食品をかじりつつ、その香りと美味さに感動。

10分位匂い嗅いじゃったよ。


小腹を満たしつつ、今後の事を考えましょう。


先にこの世界の食品事情を軽くまとめてみる。

この世界では地球と同じ名前の食品がほとんどだが、形や育ち方、加工の仕方が違ったりする。

そして何より重大なのが、この世界では食品の鮮度を保つという概念がない。

もう、愕然とするよね。

冷蔵庫とか、そんなレベルじゃない。

下水や上水はしっかりしてるのに、食品の鮮度を保つという概念はない。

完全にない。

肉はそのまま日光に当てながら運ぶし、血抜きや内臓の処理をするのも後回し。店に並べても室温保存だし、露店はそのまま吊るして1ヶ月放置もざらにある。

魚介も同じ。

まともな色をしてない。

作物も同じ。

刈り取ってから店に出すまでがえらく遅い。

先に店に出してる分を売り切ってからなんて考えてるらしく、どんどん鮮度が下がり、ヘニャヘニャのカッサカサ。


食材が悪いだけじゃない

料理にも問題あり。

基本が

そのまま茹でる。

そのまま焼く。

ぐちゃぐちゃにして煮込む。


しかも、焦がすか半生か

更には刺激臭の味付けだもの。

調味料は普通のものなのに、なんで味付けがあんなに刺激的なのだろう。

謎です。

うん。

絶望だね。



よし、絶望からは目を背けて考えよう。


まず、作物を育てる場所を探さないといけない。

芋や人参、玉ねぎとかの根菜

ほうれん草にキャベツに白菜なんかの葉物野菜、

きゅうりとか茄子とかトマトとか大豆

ハーブや麦や米も苗で手にいれたし、

一番重要な砂糖の木も育てねば。



乳製品が食べたいから牛も飼いたいし、卵の為に鶏も飼いたい。



あれ?

これ、家を買うべきじゃないですか?

しかも、一人じゃ手が回らないから人を雇う展開ですか?

植物はチートで急成長と収穫出来るけど、家畜はそうはいかないもんね。


えーーーー。

嫌だぁ。

自分だけの家を買うのは良いけど、他人に自分の近くに居られるのは嫌だ。

気を使わなきゃだし、人目が気になるタイプだし。

通いで誰かを雇うのも嫌だよなぁ。

どうしようか。


まぁ、悩んでもしょうがないから取りあえず、回復薬の量産をしましょう。


適当に摘んできた草と水を用意しまして

両手に持って

『お前は体力小回復薬だ』と念じる。


はーい!体力小回復薬の出来上がり~♪

同じ様に

『お前は魔力大回復薬だ』と念じる。

はーい!魔力大回復薬の出来上がり~♪


バカみたいだけど、語りかける様に念じないと変化しないので、なかなか大変なのよこれ。


あーでも商業ギルドに登録した以上、露店も出さなきゃだし。

人材確保は必要かな?

それに作物を育てる場所兼自宅に関しても

家は魔法で作れるから良いけど、作物を育てるなら街外れにでも大きな土地を購入すべきなのかなぁ。

商業ギルドに相談してみるべきかなぁ。

面倒だけど。



クッソー!!

この世界がメシマズな世界じゃなきゃもっとゆっくり生きていけたのに!!

お金のためとか生活のためじゃなくて

餓死しないために頑張らなきゃいけないなんて!


どーしろっつーんだ神様!

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