今日も朝から大変です!
おっはよーございます!!
今日も早起きの私、ヤエでございます!
早起きだけど大丈夫、睡眠時間は長いのよ!!
周囲の家の明かりが消えるのに合わせると、どうしても早寝になっちゃうからね。
元現代っ子の私からすると、早寝早起きの凄く健康的な生活。
エンガは早寝さん。
割とすぐにおねむになっちゃう。
朝は遅起き気味だけど寝起きは良いタイプ。
一度起きるとハッキリする感じ。
ネコ科っぽくて可愛いよね。
夜の眠そうな顔のエンガも可愛いけど、朝から元気いっぱいのエンガも可愛いのよ。
どっちも好き。
そんなエンガを喜ばせるためにも、今日も朝からお料理頑張っちゃいます!!
まず、昨日の夜に作っておいた大量のおにぎり。
これにお肉を巻き巻き。
お肉を隙間なく巻き付けたおにぎりをフライパンで焼いていきます。
この間に、醤油や酒、砂糖なんかでタレを作っておく。
全面のお肉が焼けたら、タレを投入して少し煮詰めつつ、コロコロとおにぎりを転がし完成。
お手軽でウマウマな《肉巻きおにぎり》の完成。
これは冷めても美味しいので、半分は熱々のまま、半分は冷ましておく。
そうしておけば、エンガが人前では冷たい方を、一人なら温かい方を区別して食べられるからね。
そして、後はお弁当&朝ごはんを作ります!!
今日はトリアが外に魔物狩りに連れて行ってくれる事になったので、お弁当は3人分用意。
本当は、もっと交友を深めてから行きたかったんだけど、
お肉の在庫が少なくなってきている事と、トリアの空いている日が近場では明日しかなかった事が重なったので、昨日の今日で魔物狩りに行っちゃいます。
いざとなったら魔法を使って、2人を抱えて逃げようと思います まる。
なんて、いざという時の対処法を考えつつ、料理を進めていく。
トリアが何を食べるか分からないんだけど、何となく、パンが良いかな。と思う。
ポテトサラダとか、具沢山なオムレツとか、ラップで作ったソーセージとか、オークのお肉をから揚げにしたもの、玉ねぎたっぷりのメンチカツ、エンガの大好きなエビフライ等々、パンに挟んで美味しそうな物を中心に大きなお重に詰めていく。
勿論、お店で出す予定のフライドポテトやオニオンリングも持って行く。
お店の宣伝も大事だからね。
にしても、作り置きがあるものの、これだけ量が多いと詰めるのだけでも大変。
エンガだけでもかなり食べるから、トリアもかなり食べると考えてこのボリューム。
見てるだけでお腹一杯です。
ちなみに、今日の朝ごはんはパンケーキ。
おかずにも、甘いのにも合うように、生地はあっさり。
大食漢なエンガの為に、100枚焼きました!!
時間短縮で、3枚のフライパンで量産量産。
チートって、本当に有り難いです!!
日々感謝!!
パンケーキ以外には
チーズやほうれん草の入ったスパニッシュオムレツや、カリッカリなベーコン、手作りソーセジ&フライドポテト、新鮮なズッキーニとハムの炒め物、ミルクたっぷり粒々コーンスープ、シャキシャキレタスとトマトのサラダ。
甘い方のトッピングにはふわっふわの生クリーム、蜂蜜、林檎ジャム。
そして!!
本日の新作、《キャラメルクリーム》ちゃんの登場です!!
小鍋でグラニュー糖と水を煮詰め、均一に丁度よさげな色がついたら、温めた生クリームを投入。
よ~くまぜて出来上がり。
パンケーキにかけて食べると美味しいの間違いなし!!
エンガは喜んでくれるかな??
さてさて、全ての準備が揃いました!!
という事は?!
エンガを起こしに行きたいと思います!!
冷めちゃったら美味しくないもんね!!
では!!
エンガの部屋へ!
レッツゴー!!!
「ヤエー!!!!!!!」
んんんんんん!?
私の心の掛け声に盛大に被せながら、扉を開けたのはエンガ。
「おはよう、エンガ。どうしたの?」
焦ってるようだけど、どうしたのだろうか?
「あ、おはよう、ヤエ。って!違う!!そうじゃなくて!!コレ、俺の部屋の机に入ってたんだ!!俺、知らなくて!ごめん!!もし、大事なもんだったら、契約書とかだったら、俺、俺ぇ・・・・・」
と、見たことのない紙一枚を持ち、耳をヘタらせ、尻尾を足の間にしまい込み、涙目のエンガ。
おおう。
不謹慎だが、
すんごく可愛いよ、エンガ。
なんの紙なのかは全く分からないが、大丈夫だよ、と、安心させて撫でくり回したい。
少し幼い言動になっているのは、寝起きの状態で見たことも無い、訳の分らない紙を発見したもんだから、驚いて焦って困って、自分のせいだ!!どうしよう!?って、パニックになってるのかな。
取りあえず、泣きそうなエンガを座らせてあげながら、
「エンガ、落ち着いて。大丈夫。エンガが落ち込むことじゃないよ?この家の持ち主である私が、最初に全部の部屋を回って確認しなかったのが悪いんだから、私の落ち度。悪いのは私だから。焦ったよね?驚いたよね?ごめんね。大丈夫だからね。見つけてくれてありがとうね。今から読んでみるからね。」
と、座ったままスンスンと鼻を啜っているエンガの頭を抱える様にして撫で、慰めつつ、紙を見てみる。
そこには
『久しぶりじゃのう。覚えておるかのう?わしは、お嬢さんをこの世界に連れてきた神様じゃ。あの場では説明不足だった気がしてのう、こうして手紙を書いてみることにしたんじゃ。わし、文通なんぞ初めてでな、少しドキドキしております。これからも何かあれば送るからのう、この家の中の引き出しは時々チェックする事をお勧めするぞ。さてさて、手紙を書いた理由なんじゃが、実は、お嬢さんが魔法で作ったと思っているこの家、建物自体はお嬢さんの魔法じゃが、中身はわしから贈り物であって、魔法で出したのではない。家の外では動力が無いので、家電はこの家以外では使えん。じゃが、同じような物は作れるぞ。その場合は動力なんかもこの世界に合わせて魔石にしないと駄目じゃ。ああ、ちなみに、冷蔵庫やエアコン、調理器具なんかはお嬢さんが欲しがっていた物を入れておきました。ラップやポリ袋や割り箸などの消耗品は常に補充されるようになっておるからのう、好きなだけ使いなさい。遠慮せず、じゃんじゃん使っちゃいなさい。誰も怒りません。はてさて、手紙の続きはどこかのう?ホッホッホ。』
という、まさかまさかの神様からのお手紙だった。
え?
ちょっと待って。
色々とツッコミたい事があるんだけど、
これは文通じゃない、完全なる一方通行だよ!
って違う、そこじゃない。
えーっと、まず、
この家の家電や調理器具や消耗品は神様からのご厚意だったらしい。
私の魔法じゃない事と、持ち出し厳禁な事、了解した。
消耗品も了解。
今まで遠慮してたけど、これからはじゃんじゃん使うから覚悟しとけ。
じゃなくて、
【続きの手紙はどこかのう?】
って事は、続きがあるのね?
探さないと!!
大捜索だ!!
私はエンガの顔を覗き込んで
「エンガ、これね、私をこの世界に送ってくれた神様からの手紙だったんだけど、内容は大したことじゃなかったから大丈夫。それでね、まだ他にも手紙が隠されてるみたいなの。これと同じ紙が無いか探すの手伝ってくれない?普段開けてないところとか、一緒に探してくれる?」
返事は分かっているが、落ち着かせるように首元は撫でたまま、お願いしてみる。
すると、エンガは尻尾を倍に膨らませて、
「か、かみ、さ、ま?神様!?た、大変じゃねぇか!!何か大事な用事だったんじゃ!?探す!俺、探すぞ!!」
と、《神様》の単語を理解してから、あたふたとテンパり始めたので、
「エンガ、落ち着いて。この手紙には、この家の家電が神様からの贈り物だって事が書いてあるだけなの。別に知らなくても問題ない事だったし、大丈夫。住む前に家中を探さなかった私が悪いから、エンガは気にしなくていいの。見つけてくれてありがとうね。ケガすると大変だから、焦らないで。落ち着いて、他の紙を一緒に探してちょうだい?ね、お願い。」
と、手を握って、一緒に探してくれるように再度お願いする。
すると、少し落ち着いたのか、今にも走り出しそうだった雰囲気も治まり
「・・おう。一緒、に、探す。」
と、私の手をにぎにぎと優しく握り直しながら、チラチラと、私が怒っていないのかを確認しているそぶりのエンガ。
多分、《神様からの手紙》なんて重要な物に気付かなかった事を申し訳なく思っているんだろう。
全然怒ってないし、むしろ、見つけてくれてありがとうだよ、エンガ。
「ありがとう!じゃあ、一緒に探そうね。エンガはどこかありそうな場所とか分かる?」
と、お礼と共に聞いてみる。
「おう!一緒に探す!手伝うぞ!んー、どこだろうな?俺、俺の部屋の他の引き出しなんかは見てねぇぞ。服を入れてる引き出しは開けたけどな。」
と、私が怒ってないのを感じ取って安心したらしいエンガは、自分の部屋にもまだ見てない引き出しがあると教えてくれた。
「私の部屋も見てないところとかあるかも。」
と、2人で部屋を巡り紙を探すことにした。
ついさっきまで焦っていたエンガもキョロキョロと周りを見渡し、トコトコと2人で歩きながら家中を廻る。
まるでお宝さがしの様な、少し楽しい気分になりながら2人で家中を探し終えた。
結果、探し出したのは3枚。
まず、キッチンの使ってない引き出しに入っていた一枚目。
『無事に見つけ出せたようじゃの。えらいえらい。さて本題じゃ。よいか?心して聞きなさい。実は今回、こんな手紙を書いた本当の理由・・・・。それは・・・。魔具の作り方を教えるためなのじゃ~!ドンドンパフパフ~!!いやあ、わし、魔具を作れるチートも渡したのに、肝心な作り方を教えるの忘れててのう。焦った焦った。ごめんなさい。という訳で、魔具の作り方を教えます。まず、鉄くずや木くずなんかの材料を用意します。次に、魔石を用意します。で、使い方やらその魔具の構造をよく考えながら念じるんじゃ。お嬢さんお得意の【お前は~だ。お前は~だ。】じゃのう。コレで出来上がり。ああ、それと、ビデオとカメラは禁止じゃ。お嬢さんはそんなの作ったら、延々とエンガ君を撮り続けるじゃろう?それはエンガ君のストレスになる。やめなさい。他の物は作れるからのう、頑張ってみなさい。お嬢さんがこの世界を存分に楽しめる事を祈っておるよ。』
と、なんて大切な事を忘れてるんだよ神様!!
まあ、あってないような説明だったけどね!!
兎に角、念じればいいんでしょう?
いつもみたいに、【お前は~だ!お前は~だ!】
を最大限に使えばいいんでしょう?
私のチートは
【お前は~だ!】
という、私の《思い込み方式》で成り立つらしい。
きっとこの方法は今後も大活躍であろう。
そして、カメラとビデオの件!!
作れないのか!!
めちゃくちゃ作る気満々だったよ!!
そしてエンガを撮る気満々だったよ!!
神様、エスパー凄い!!
んでもって、確かにエンガの精神衛生的に宜しくなさそう。
なので、断念。
可愛いエンガを撮っておけないのは悲しいが、
エンガが嫌がる事はしない。
コレ、鉄則。
そして、次は洗面所の使っていない引き出しに入っていた一枚。
『PS.エンガ君の机の引き出しに手紙を入れて驚かせようとしたんじゃけど・・・。エンガ君、机の引き出しを確認してくれないから困っちゃいました。キッチンのも見つけてもらえんし・・・。どうしたらいいかのう?』
いやいやいや。
そこは普通に私の部屋にしてよ。
エンガは、例え自分の部屋になった場所だとしても、使わない引き出しを片っ端から開けて確認するような男じゃないのは分かるでしょうよ。
そして最後の一枚は下駄箱にあった。
実はまだ下駄箱は使っていなかったから分からなかった。
出しておいた靴で十分だったからね。
でもさ、下駄箱に手紙って・・・。
なんかヤダよね?
次には部屋にしてもらえるように念じておこう。
『追加。エンガ君を幸せにするためにお嬢さんを呼んだわけじゃないじゃがのう、お嬢さんが幸せそうでなによりじゃ。これからも2人仲良く、やっていくんじゃよ。あ、次はお嬢さんの引き出しに入れようと思います。チェックチェック!』
だそうです。
ねえ、PSのくだりからの2枚、本当に必要だった?
隠すの楽しかっただけじゃないの?
その辺、ちょっと聞いてみたい。
神様からの手紙の内容は勿論、エンガにも説明しました。
これからも手紙は来るんだろうけど、こういう説明文なんかを送ってもらえるのは助かる。
有り難いです。
神様、今後も見守っていてください。
そして、今後の手紙は分かりやすい場所に置いてください。
机の上とかベッドの上とかさ。
エンガを困らせる様な場所に置くのだけは止めていただきたい。
切実に。
さてさて、手紙も無事に読み終わったので
【魔具を作れるって、やっぱりヤエは凄ぇな!俺、魔具作るとこ見てみてぇ!】
と喜んでる可愛いエンガと共に、
冷えてしまった朝食を温め直し、いただきます。
朝から大捜索したから、お腹が空いていたみたい。
今日も良い食いっぷりです。
オムレツやらお肉を幸せそうな顔で頬張っている。
そんなエンガの鼻がヒクヒクと動いた。
「ヤエ、ヤエ、この甘いような苦いような匂いの茶色いの、なんだ?」
と、キャラメルクリームに興味津々。
キャラメルクリームを簡単に説明して、少しだけ塗って食べてみてと勧める。
あまり苦みが強くないものにしたつもりだが、エンガが苦みに弱かったら困るので、少し。
エンガは鼻をスンスンと動かしながら、少しだけ、パンケーキにつけて食べた。
・・・・どうでしょうか?
・・・・お口に合いますかね?
おお!
どうやら、お気に召したらしい。
目がぱあっと開いた後、へにゃん、と、後ろにお花が飛んでいる様な幸せ顔になった。
この顔、本当に可愛い。
心のカメラで激写!!
永久保存版!!
今度は生クリームも一緒につけるらしい。
さっきよりも少し多めに、生クリームもたっぷりで。
生クリームは砂糖控えめに作ってあるので、甘めのクリームとの相性も抜群だろう。
【むひゅ~、ふひゅ~、ふむぅ~、】
という、謎の可愛い吐息を漏らしながら食べるエンガ、本当に可愛い。
甘いものを堪能したら、おかず系に戻るエンガ。
コーンスープもおかわりで、野菜もたっぷり食べてくれる。
今日も最高の笑顔、ごちそうさまです。
私、ヤエは今日も朝から幸せです!!!!!!!
さてさて、幸せな食事タイムが終わったら、今日は朝から露店街へ行きます。
エンガの《もふもふ雲》は、まだジャムしかない&魔具を作ってから作ったものを出したいので、今日は休業。
《もしゃもしゃ草》も神様からのお手紙事件にて時間が無くなったので、本日は休業。
でも、今日はエリニィちゃんからエプロン用の布を引き取るので、最初に露店街へ。
その後はトリアと合流して魔物狩り。
時間が余れば、鉄くずや魔石なんかも見てこようと思います。
作りたい魔具があるからね。
さてさて、それでは、お出かけですよっと。
今日のエンガは長袖のゆったりめなTシャツと丈夫そうなズボン。
その上から革製の鎧。
そして、首元には私とお揃いの髪紐。
勿論、髪紐はお互いに結び直す。
それと、今日からはエリニィちゃんのお店で買った巾着と財布の出番である。
財布にも巾着にも容量を広げる魔法をかけておいたので、普段使いに最適でござる。
財布の中には小金貨、大銀貨、小銀貨、大銅貨、小銅貨を入れる。
巾着の中にはハンカチや回復薬や財布なんかを入れる。
エンガの鞄の中にはエリニィちゃん作の普段使いの巾着の他にも、槍、ナイフセットと共に大容量の時間停止の鞄が何個か入っている。
中身は大量の回復薬と、エンガ専用のご飯・おやつである。
ちなみに、私の鞄も同じような内容で、今日のお弁当も入っている。
重さを感じない魔法の鞄にしてあるので、本当に助かる。
これで準備は完了。
2人でお揃いの品々を身に着けて、ラブラブカップルの出来上がり。
このまま、露店街&魔獣退治に行ってきまーす!!
いつもの様に手を繋いで歩き、到着しました、露店街。
私たちのもしゃもしゃ草のお隣、エリニィちゃんのお店は・・・・。
居ました!エリニィちゃん!!
お店の準備をしてるみたいだけど、良いかな?
「エリニィちゃん!おはよう!エプロンの生地を受け取りに来たんだけど、今大丈夫?」
私が声をかけると、
「おはよう。」
エンガもエリニィちゃんに挨拶をする。
「あ!ヤエさん!エンガさん!おはようございます!持ってきましたよ!二種類持ってきたので、お好きな方を選んでください!」
と、目の前に出してくれたのは畳んであってもそれなりに大きな布2種類。
渋い感じの深緑、鮮やかな深緑。
どちらもそれぞれ綺麗な色で、エンガの毛並みに映えそうな色合いである。
やるなぁ、エリニィちゃん。
素晴らしいチョイスです。
「綺麗な色だねぇ。どっちがいいかな。エンガはどっちが良い?」
エンガに聞いてみるが、エンガの心は既に決まっているらしい。
さっきから、鮮やかな深緑の方をじっと見つめている。
森の中の鮮やかな木々の葉の様な、何だか懐かしさを感じる色。
「俺、こっちが好きだ。ヤエは?」
「私もこっちが好き。ふふふ、決まりだね。エリニィちゃん、こっちの布でお願いします。」
エリニィちゃんにお願いすると、綺麗に畳んで渡してくれた。
布は汚さないように、最新の注意を払って私の鞄に仕舞いこむ。
「ありがとう!エリニィちゃん!助かりました。また今度、何か布や服を購入したい時にはお願いしたいと思うので、今後も宜しくお願いします。」
「今後も宜しく頼む。」
エンガも私に合わせて頭を下げる。
エリニィちゃんは元気に挨拶を返してくれて、
私たちは、そのままお店を後にした。
そんな私は一つ、気になっている事がある。
「エンガはエリニィちゃんの事、苦手?」
そう、エンガはエリニィちゃんとはあまり積極的に会話をしない。
今までに関わってきた人達に比べて、エリニィちゃんだけ、明らかに対応が違う。
もしかして、エンガにとって苦手な人物なのかもしれない。
聞いておかないと。
私の問いかけに、エンガは驚いた様な顔をした。
「ん?嫌い?いや、んな事ねぇよ。ん~?でも、苦手?ん~?そうなのか?・・・・なんつーか、嫌いじゃねぇんだけど、特に興味もねぇんだよな。んー。俺はガキの頃から奴隷だったからな、若い女なんてヤエ以外は知らねぇからよ。一方的に怒鳴られるだけで、会話した事なんてねぇし、困惑、っつーのか?うまく言えねぇし、俺にも良く分かんねぇ。でも、嫌いだとか敵だとか思ってるわけじゃねぇよ。」
と、悩みながらも、エンガの考えを話してくれた。
なるほど。
私より若い女の子はエリニィちゃんだけだから、どう接したらいいのか分からないのかも。
嫌いだとか、極度に緊張してるとか、敵だと思ってる感じじゃないのなら、保留かな。
まだうまく対応出来ない程度なのかもしれないし。
エンガがどうしても苦手だったり、嫌がるようなら、今後は私だけのお付き合いにさせていただくことにしよう。
っと、布地も受け取ったし、トリアとの待ち合わせへ向かいましょう!




