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エンガが商業ギルドに登録

ネリーとトリアの元を離れて歩くこと数十分、

商業ギルドへ到着でっす!

中に入って見てみると、丁度、暇な時間帯に来たのか、お客さんが誰もいなかった。

お目当てのサユさんを探していると、カウンターに座っていた職員の女性から声がかけられた。


「あ、先日も来てた方々ですよね?サユですか?呼んできましょうか?今は空いてるので、個室でのご相談大丈夫ですよ。呼んできますね。お待ちください。」


私達が一言も発する間もなく、早口で喋り、カウンターの奥の方へ去っていった女性。

どうやらサユさんはギルド職員公認の私たちの担当者になったみたいだ。

待つこと数分。

サユさんが現れた。


ああ、良かった。

サユさんは笑顔で来てくれた。


「ヤエさん、エンガさん、こんにちは。本日はどのようなご用件ですか?ご相談であれば、個室にご案内します。」

まだ他の人の前でジャムを出したくはないので、個室での相談をお願いする。

案内してもらったのはいつもの個室。

まずはご挨拶。


「毎日お伺いしてすみません。いつもお世話になっています。《リューカ堂》への紹介状ありがとうございました。凄く助かりました。」

お礼と共に頭を下げる。


「いえいえ。お役に立てて嬉しいです。私達商業ギルド、冒険者ギルドへの質問・相談は、お気になさらず、分からない事はなんでも聞いてください。最初の段階で分からないことを減らしていただくことが大切なんです。【知らなかった】で大問題を起こされるよりも、気軽に質問、相談していただいた方が楽ですし、それにお答えするのが私達ギルド職員の仕事ですから。」

と、笑顔で答えてくれるサユさん。


優しい御人です。

毎日来てるのに、嫌な顔しないとか、本当に有り難い。


「それで、本日はどうなさいましたか?あ、タルタ牧場の方との面談は明後日に設定されましたので、10時~12時の間にいらしてくださいね。」


「あ、はい。明後日、10時で了解です。今日、ここに来たのは、相談があって。まず、今日、知り合いの獣人に会って、エンガの奴隷の首輪を取っても問題ないと聞いたので、取りました。問題ないですよね?」


トリアに聞いてはいたものの、人間側から見て、どういう判断をされるのかが聞きたい。


「え?ああ、お外しになられたんですね。えっと、私としては、エンガさんを凄く凄く大切にしているヤエさんが、なんでエンガさんに奴隷の首輪を付けているのか謎でした。奴隷の首輪を外すのは奴隷の主次第ですからね。成人済みのトラの獣人なら力も強いですし、誘拐なんかも無い。エンガさんは大人しくて優しい方ですし、問題を故意に起こしたりもしないでしょう?だから、エンガさんが必要ないはずの首輪を付けているのは、きっとヤエさんの独占欲の表れなんだろうなぁと思っていたのですが・・・・。」

とサユさんは語る。


うむ。

という事は、サユさんは

私ほどエンガの事を想っている人間ならば、奴隷の首輪を外して自由にするはずだと。

でも、エンガは首輪をしている。

これは、私がエンガを自分の傍から離したくない。

ずっと一緒にいてほしい。

他の女に取られたくない。

という独占欲から首輪を付けたままにしたのか。

お熱い事だなぁ。

ベッタベタじゃないか。

と、判断したと。


おおう。

私がエンガにベタ惚れしてるのが分かったから、そう判断したのか。

独占欲で惚れた男に奴隷の首輪を付け続けた女だと思われてたのか。

それはちょっとショックだ・・・。


「・・・・え~っと、外しても問題ないという事ですよね?」

これだけは聞いておきたい。


「はい。問題ありませんよ。奴隷を開放するのは自由ですし、実際に、首輪をしていない獣人は沢山います。人間と組んで冒険者をやっている獣人や、一部では店を開いている獣人もいます。自由です。ただ、獣人である以上、人間から無条件で受け入れられるわけではありません。獣人を嫌う人間は多いですからね。ですが、エンガさんに限っては、奴隷の首輪をしたままでいるよりも、外した方が良いと思います。奴隷じゃないトラの獣人となれば、馬鹿にすれば自分が殺される可能性もありますから、喧嘩を売る馬鹿も減ると思いますよ。やり返しても問題なくなりますし。」

とにこやかに答えてくれた。


なるほど。

獣人だから、無条件で人間に好かれるわけではない。

でも、人間と接しながら自由に活動している獣人も多い。

エンガが奴隷じゃないのなら、やり返されるのが怖くて喧嘩を売る馬鹿が減る。

首輪をしていなければ、《奴隷として》見下されることも無い。

立場としては対等になるから、殴り返しても問題ない。

こんな感じでしょうか?

問題ないならいいのだよ。

外して正解。

奴隷の首輪問題はコレで解決かな。

んで、次は


「そうですか。では、今後は外します。お話ありがとうございます。あと、今日は、商品が売れるものかどうかの相談と、エンガの商業ギルド登録についてもご相談させていただきたくて来ました。」


「商品の件は後程ゆっくり聞かせていただきます。まず先に、エンガさんの商業ギルド登録の件を。ご登録希望の理由は何でしょうか?お店を出したいのか、身分証を必要としているのか、他に理由があるのか、お聞かせいただいても?」

サユさんはペンを手に取り、広げた紙に何か書き込みながら話を進める。


「そうですね。理由は・・・・。身分証が欲しい事、エンガ専用の口座が欲しいという事ですかね。」

私はエンガの方を見ながら確認をしつつ話す。


「ああ。身分証が大きいな。奴隷だと必要ないけどよ、首輪も取ったし、今の俺には必要だろ?冒険者ギルドに登録すんのは嫌だからよ、商業ギルドで頼みてぇんだが。」

と、エンガもサユさんにご相談。

すると、サユさんは引き出しを開けて中の用紙を確認し、少し悩んだ後に


「そうですか。身分証が必要だという理由だけなら冒険者ギルドをオススメさせていただこうと思ったのですが、冒険者ギルドが不可となれば、商業ギルドですよね。当商業ギルドに登録なさるのでしたら、お店を出していただかないといけません。ヤエさんと同じGランクの店主としての登録なんていかがでしょうか?昨日、ヤエさんのお店の向かい側のお店の方がランクアップをご希望なさったので、空きになったばかりなんです。そこで宜しければ、直ぐに手配できます。」

と、即座にお店の候補を上げれくれた。


しかも、私のお店の向かい!!

両隣は空かないだろうから、これは凄く良い物件だと思う。

かなり広い露店街の中で、私と向かいの店にしてくれるなんて。

ラッキーだ!


「是非!向かいでお願いします!」


サユさんは前のめりになっている私を見てクスクスと笑いながら


「はい。それでは、エンガさんをGランクでの登録とさせていただきますね。1月小銀貨1枚をお支払いいただくことになりますが、資産からの天引きで宜しいですか?口座もエンガさん専用のものをお作りするという事で宜しいですね?」

サユさんは説明しつつ、必要書類に書き込みを始めた。

この手際の良さ、惚れるね!

事務作業をさっとこなせる女、カッコイイです!

憧れます!

私は、机の上にお金の入った袋を置いて、早速契約の話に入る。


「はい。エンガの口座を作って、このお金を入れてください。そこからの天引きでお願いします。私とエンガのお店は姉妹店みたいなものなので、口座は別でも資金管理などは共に行っても良いですよね?売り上げを2店舗で纏めてから口座に入れても良いですよね?」

これは聞いておくべきかなと。

商業ギルドから仕入れ先のチェックとかは無いけど、どうせ一緒に作って販売になるんだし、資金は一緒にしてしまうだろう。

んで、私の《もしゃもしゃ草》で販売する回復薬で儲けた大金をエンガの口座に沢山入れておきたい。

私と離れてもエンガがお金に困らないように。


「可能ですよ。儲けたお金だけを入れろという訳ではありませんし、お二人の共有財産を入れても良いんです。勿論、ヤエさんの全財産をエンガさんの口座に入れても良いんですよ?」

と、サユさんは私ならやりかねない、と笑っていた。

まあ、否定はしない。

私には神様がくれたお金があるから、今後の稼ぎはエンガの口座に入れていこうかと思っている。

ある程度はエンガのお財布に入れるけど、エンガの口座にどんどこ入れていくつもりですよ。


「ああ、そうだ、エンガさんのお店の名前と、商品は何になさいますか?簡単に決めて登録していただかないと・・・・。後程、商品の増加、変更は可能なので、現段階での考えを聞かせていただければと思います。また、ヤエさんの時には説明していませんでしたが、あまりにも店が出されないと、他の人間からその場所に店を出したいと訴えが来ることがあります。余程の事がない限り場所の取り上げは有りませんが、三カ月に一度は出店をなさることをオススメします。」

と、ご説明いただきました。


そうだったのね。

まあ、私は自分のペースでお店を開店する宣言してたし問題ないけど。

にしても、今日登録できるとは思ってなかったし、店の名前とか考えていなかった。

どうしよう。


「エンガ、お店の名前どうする?」


名前もだけど、商品もどうしようかな。

回復薬は既に私の店で売っちゃってるし。

何がいいか・・・・。

と、悩んでいると


「ん?俺が決めていいのか?」

と、キョトンとした顔のエンガ。


「ん?勿論。エンガのお店なんだから、エンガの好きな店名で良いんだよ?売る物も何にしようかね。エンガが売りたい物で良いんだけど。突然の事だったし店名と商品は明日にしてもらう?」

エンガに聞いてみる。


「ん~。ちょっと待ってくれ。考える。」

エンガがうんうんと悩み始めたので、サユさんに他の事を聞こうと思う。


「あの、サユさん。《特殊な木》に出来る卵と、牧場で取れる卵の違いって何かありますか?」

これ、実は気になってたんです。


「ああ、卵の違いですか?そうですね。私も実際に食べ比べたわけじゃないので、何とも言えないのですが《特殊な木》に生る卵は濃厚です。卵の木を育てている方が《卵のお店》として販売していますが、特殊な木は育てるのが難しく、卵自体の単価が高いですからね。貴重品です。牧場の方は、ほとんどが食肉用の鳥に成長させますし、卵のまま店に出されるのはごくごく稀です。貴重品ですよ。」

と、どちらにしろ卵は貴重品だというお言葉をいただきました。


って事は、タルタ牧場ではリスクの高い卵を取らずに、成長させて食肉にしてもらうのが良いだろう。

そうすれば、エンガの食料も増えるし《からあげ》を提供することも可能になる。

そして、腐る前に届けてもらう。

これ、一番大事ね。


「じゃあ、タルタ牧場さんには卵は全て食肉に成長させてもらう事は可能ですかね?」


「はい。可能ですよ。あちらにお願いして飼育してもらい、大きくなれば食肉として渡してもらえますよ。卵や子牛は引き続き同じ料金で育ててもらえます。ただ、鳥や牛は成長も早く、増えるのも早く多いので、適度に調節してお願いしておかないと、どんどん追加で育ててもらう事になりますからね。料金も加算されますし注意してください。」


うんうん。

特殊な木があるから、卵は牧場で取ってもらう必要は無い。

届けてもらうまでに腐りそうだしね。

全部鳥になるまで飼育してもらうべきだな。

牛乳も木があるから、成牛に育ててもらって食べさせていただこう。

魔獣退治にも行くけど、狩れない日もあるだろうからね。

定期的に手に入れられる肉の供給元を手に入れておかないと。

エンガが少しでも多くのお肉を食べれるように。

うんうん。そうしよう。

と、一人で頷いていると、突然エンガが手を叩いた。


「決めた!ヤエのが《もしゃもしゃ(そう)》だろ?なら、俺の店は《もふもふ(ぐも)》でどうだ!?売るのはよ・・・・。この《ジャム》でどうだ!?」

と、自信満々でジャムを出したエンガ。


うん。

ジャムを売り物にするのは有り。

私の方は回復薬とか冒険者が来る店にしちゃうから、エンガの方は子供や主婦、おば様方が来るようなスイーツのお店にするのもありだよね。

私のお店の方は冒険者を雇って、エンガの方はネリー辺りに聞いてパートの肝っ玉系のおば様を雇う的な。

子供や女の人が、甘味を目当てにお店に来てエンガに慣れてくれれば、この街でも生きやすいし。

女子供篭絡作戦だ!!

甘いものを作ってる、優しくて、毛皮がフワフワの可愛いオッサンなんて無敵でしょう!!

それと、

《もふもふ(ぐも)》も良いんじゃないかな。

甘い物を扱うと考えれば、可愛い方が良いし。

うん。

私の《もしゃもしゃ草》と姉妹店みたいで良いんじゃないかい?


「そうだね。ジャムを売るのは良いかもしれないね!それと、《もふもふ雲》の名前も可愛いし私のお店と対になってる感じで良いと思うよ!」

と、エンガに答えると


「本当か!?よっしゃ!!」

と、満面の笑みが返ってきた。

エンガの笑顔、プライスレス。

最高です。

そう2人でニコニコしていると、


「《じゃむ》ですか?」

サユさんは不思議そうな顔をしながらエンガの持っている瓶を見ている。


ああ、丁度良い。味見をお願いしよう。

エンガのジャムを開けて、スプーンを突っ込んでサユさんに渡す。


「はい。先ほど言っていた、確認して欲しかった商品です。食べてみてください。林檎を加工した甘い物なんです。パンに塗って食べても美味しいですよ。」

と、勧める。

この世界のパンは堅いですけどね。

サユさんは少し考えた後、瓶を手に取り、光にかざしたり、匂いをかいだりした。


「良い匂いですね。甘くて、林檎の爽やかな香りがします。色も綺麗ですね。はちみつ色。」

そう言いながら、サユさんはスプーンを口に運んだ。


「・・・・美味しい。」

その言葉と同時に、サユさんは目を見開いた。

私とエンガは向き合ってニッコリ。


「これ、これは、お二人が作ったんですか?それとも、どこかで仕入れているんですか?」

サユさんが必死に聞いてくる。


「それはヤエが作ったぞ。でも、俺ももう手伝えるからな。2人で作れんだ。だから今後、店に並べるのは俺とヤエの2人の作品だぜ。」

と、誇らしげに語るエンガ。


「うんうん。エンガはナイフの扱いが上手いから、私一人で作るよりも上手に出来るし、2人で作るの楽しいもんね~♪」

私も2人での作業を思い出し、つい笑顔になる。


「・・・・そうですか。いや、他から仕入れてるのなら原価はいくらなのかが気になりまして・・・・。これほどの品となりますと、原価が高く売値が高くなり売れずに破産。なんてことも考えられたのでつい・・・。余計な発言でしたね。すみません。これなら売れますよ。値段も他の甘味との値段を考えて、常軌を越えたものでなければ、ある程度高値で大丈夫だと思います。」

そう言いながら、更にジャムを口に運ぶサユさん。


サユさんがこんなに食いつき気味で食べているのなら、売れるだろうな。

おば様方も食いつくんじゃないだろうか。

平民の間なら、おば様方に気に入ってもらえるだけで生きやすいと思う。

情報もくれるだろうし、人情に厚い方も多いと思われる。


「じゃあ、エンガのお店は私の向かいの露店で、店名は《もふもふ雲》、取りあえずの商品はジャムで登録をお願いします。」


「はい。分かりました。では、少々お待ちください。」

サユさんは記入した用紙を持って部屋を出た。

そして直ぐに戻ってきて、


「こちらが身分証でもある商業ギルドのギルドカードになります。紛失には気をつけていただきますよう、お願いいたします。今後はエンガさんも商業ギルドに登録なさっている露店の店主となりますので、ご質問などがございましたら何時でもいらっしゃってくださいね。」

と、エンガにギルドカードを渡した。


「おう。分かった。ヤエと来ると思うけど、よろしく頼む。」

と、エンガは頭を下げる。


「今日はありがとうございました。明後日にはタルタ牧場の件でまたお邪魔させていただきます。今後も宜しくお願いいたします。」

と、私も頭を下げて、2人で商業ギルドを後にする。


これで今日の用事は終わり。

2人のお家へ戻りましょう。



2人で手を繋いで道を歩きます。

周囲の人たちがエンガの首元を見ては、首輪がない事に驚いているみたいだけど、

エンガは私と手を繋ぎながらニコニコと、今晩の食事の話をしています。


「皆喜んでくれて良かったな、ヤエ!俺、嬉しい!んでよ、さっきノイズからエビと魚を貰ったろ?今日もエビフライ作ってくれないか?もっかい食いてぇんだが・・・。どうだ?無理なら諦める。でも、作ってくれたら嬉しい。あ、あとよ、さっき買った寝間着も楽しみだな!トリアとも仲良くなれたしよ!」

と、ムフフフフ♪と超ご機嫌です。


今日は沢山の人に褒められたからか、エンガのテンション高いよ~。

私も一緒だったのに、報告してくる姿が可愛いよ。

小学生の男の子が、母親に一日の出来事を報告してるみたいで可愛いよ。

愛おしいよ~。

でも、トリアから私を護ってくれた時は、本当に格好良かった。

キリッとしてて、頼りになる逞しい男らしい背中に胸キュンでした。

このギャップが堪らない男、エンガです。


周囲はルンルンで上機嫌のエンガを見て、警戒も解いたらしいし、仲良く帰りましょう。


お家に着いたら、エンガのお気に入りの上位にランクインしたらしいエビフライを量産しましょう。

貰ったお魚も出そう。

白身魚の甘酢あんかけなんかも良いなぁ。

なんて、晩御飯の内容を考えつつ、エンガの話を聞いている間に家に到着です。

やっぱりお家が一番落ち着くよね。


ヤル気満々のエンガにも手伝ってもらって、エビフライを作ります!!

エビの殻をむく作業から一緒に。

エンガが楽しそうに殻をむいているので、その隣で私は白身魚の処理。

2人で色んな話をしながら、エビフライと白身魚のあんかけの出来上がり。

エビフライにはタルタルとオーロラソースも追加です。

後は簡単な肉野菜炒めと、煮物を少し。

ご飯は大盛に盛ってあげて、いっただきま~す!!!!


もっきゅもっきゅ。

んふー!!

サクサク、ガツガツガツ

むふー!!

と、鼻息荒く、食していくのが可愛い。

幸せそうに食べてる姿を見るだけで、胸がいっぱいです。

今日のご飯もペロッと完食。

気持ちがいい位、すっかりと何もない。

ご飯粒さえも残ってないんですから!!

お腹いっぱい幸せそうな顔で食器を運んでくれるエンガは

本当に素敵なマイダーリンです!!


食器を運び終えたエンガには、お風呂に入っていただきましょう。

眠る前にね!!


「エンガ~。洗い物は私がやっておくから、寝る前にお風呂に入っちゃいな~。今日買った寝間着を持って行くの、忘れないでね。」


「おう!寝間着!寝間着~♪」

と、鞄の中から今日買ってきた寝間着を広げて、どれにしようか悩んでる。


今からセクシーエンガさん、耐久タイムだよ。

お風呂上りからが勝負だからね。

エンガがお風呂に入ってる間に、やりたいことは進めておかないと。


まず、ご飯を大量に炊きます。

時間を進めてGOGO!!

パン生地も捏ねて、捏ねて、捏ねて冷蔵庫に保管。

そうしていると、エンガがお風呂から上がって来ました。


「ヤエー!!見てくれ!どうだ?新しい寝間着!」

と、此方に向かってのドヤ顔&ドドーンという効果音が付きそうなテンション。


ついに来たよ!

鼻血が出るかもしれない、耐久の時間がぁぁぁ!!


・・・・ん?

あれ?

そこまでセクシーすぎないぞ。

スポーツマンみたいになってる。

上半身裸だからドキドキだけど、

ミニスカートみたいなのの下にスパッツみたいなの履いてるから、案外、健全。

うおおおおおおおお!!

良かった!!

これ、普通にカッコイイよ!!

格闘家みたいな感じ?


「エンガ!!凄く似合ってるじゃん!!それ、カッコイイよ!!サイズもぴったりだし、買ってよかったね!エンガの為に作られたみたいだよ!カッコイイ!ドキドキしちゃう!!」

そう想いを告げて、エンガを座らせてやり、頭をタオルで拭いてあげる。


「そ、そうか!?似合うか!?俺、カッコイイか!?オッサンだけど、カッコイイか!?そうか!!」

と、ご機嫌なエンガ。


まだ少し濡れている尻尾を私の足に絡ませてくるエンガさん。

激プリティ。

頭を拭いてあげていると、

喉をゴロゴロと鳴らしながら、頭を後ろに反らせたりしてふざけるエンガ。

お風呂上がりのキャッキャウフフ、新婚さんみたいで幸せです。

我、至福の時なり。


そんな時間を過ごした後は

お勉強のお時間です。

前回教えた貨幣の復習から始めます。


そして、今日も一日が終わります。



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