本日の予定
お食事も終わったところで、本日の予定を立てましょう。
まず、
肉屋でオークを捌いてもらう。
商業ギルドに行って《特殊な木》を扱ってる店の情報をもらう。
そしてエンガの生活とお部屋に必要なものを購入、作成。
こんな感じかな。
あ~それよりも先に
今後の生活についてエンガの意見も聞かなきゃだね。
「エンガ~、今後の事で話したいんだけど良い?」
「んおっ!?おお、大丈夫だぞ。」
エンガさんよ、寝かけてたね?
一瞬ビクッてなってたよ?
見なかったふりして、エンガが座ってるソファーの隣に腰掛けて話を続けとこう。
「一応、エンガに手伝って貰いたい事は沢山あるの。家庭菜園で育てた作物の収穫や買い物への付き添いと・・・」
この時点でエンガの表情が少し歪んだ
「収穫は爪を引っ込めれば傷もつけないだろうし、力もあるから問題ないだろうけどな、買い物を手伝うのはなぁ。奴隷とはいえフルフェイスの獣人は特に嫌われるからな、下手したら商品を売って貰えないかもしれないぞ?俺は家から出ないのがヤエにとって一番良いと思うぞ?」
と、不安そうな顔。
下がる尻尾も
ヘタる耳も可愛いよ。
だからこそ
「大丈夫!この街の人全てがそんな人間じゃ無いだろうし、もしそうだとしても別の街に行くから。問題ないよ!私にとってはこの街よりエンガが優先だからね。」
エンガ、嬉しいんだね。
尻尾がピーンてした後に私に巻きつく。
目もまんまるで
耳もピンッてなってる。
可愛いオッサンだなぁ。本当に。
さて話を戻して
「あとはオークなんかを狩りに行く時も一緒に来てほしい。勿論、エンガ用の武器なんかも買うし、エンガは私が絶対に守るから。傷一つつけない。」
そう断言すると、頭をポリポリとかきながら
「脚と目を治してもらったから、ヤエを守るくらい出来らぁ。それに俺はフルフェイスの獣人のオッサンだぞ?傷の一つや二つ気にもなんねーよ。それより、ヤエに傷がつくのが嫌なんだがなぁ。」
なんて
私を守るだと?
私に傷がつくのが嫌だと?
『ど う し て く れ よ う か』
可愛すぎだろぉ!!
このオッサンはぁぁぁぁ~!!
襲っちゃうぞ?(真顔)
ッは!
いかん。いかん。
また我を忘れてしまっていた。
「じゃあ、エンガが私を守って。私がエンガを守る。エンガが傷つくのを見るのは私が嫌だもの。」
私が意見を変えないことが分かったのか一応は頷いたエンガ。
今後の大まかな方針は決まったから、後は今日のお話だよね。
「今日はお肉屋さんでオークの解体をしてもらって商業ギルドで情報を貰って、エンガの武器と生活雑貨なんかを買いに行くんで良いかな?部屋は私が魔法で改築するから。」
お肉屋という単語に耳が動くのはもう、条件反射なんだね。
「えっとな、雑貨や武器もなんだか、先に服が欲しいんだが。流石にシーツ1枚じゃ外に出れないだろ?買い物の前に用意して貰っても良いか?」
「え?あ、昨日のこしみのは洗濯したよ?」
「あ~、いや、上は裸でも我慢する。でも、パンツとズボンは欲しいんだが。」
何ですと!?
あの素敵スタイルが獣人の普通スタイルじゃないの?
今後見れなくなるのも惜しい。
粘ってみよう。
「コシミノも素敵だよ?エンガの綺麗な筋肉が見れるもの。」
「あー、んと、あのな、ヤエは異世界人だから知らないかも知れないんだが、あれは恥ずかしい格好なんだ。獣人だから分かりにくいかもしれないけど、俺、オッサンだからな?獣人な上にオッサンのコシミノ姿とか誰が喜ぶんだ?公害だろう?」
「私が喜ぶけど。」
即答した私に戸惑うオッサン。
もといエンガ。
「分かった。エンガが嫌がる事はしたくないし、恥ずかしいなら尚更ね。それに、私以外の女の人がエンガの体を視るのも腹が立つから。今からエンガの服を買ってくる!上の服もちゃんと買ってくるから、ちょっと待っててね?その服を着て一緒にお買い物に行こう!」
私は知らなかった。
財布を握り締め、意気揚々と出ていった私の後ろ姿を見ながら
「ヤエが喜ぶなら家ではコシミノでいるべきか?でも、もしヤエに嫌がられたら最悪だよな。男娼みたいな格好なんだしなぁ。でも、いや、でも・・・」
とエンガが悩んでいたなんて。
私が出ていった後に頭を抱えて悩む獣人のオッサンがいたなんて、私は知らなかった。




