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第一話 ダンジョンといえばゴブリン

初投稿です

 薄暗い地下道を一人で歩く。

 石畳の地面はどこかの遺跡のような雰囲気で壁にある松明が周囲を弱弱しく照らしている。

 カツ…カツ...という僕の足音だけが響く。


 不意に新しい足音が通路の曲がり角の奥から聞こえる。裸足のようなその足音を聞いて自分の目標だと判断する。


 腰の片手剣を右手で抜刀し片手で構える。さらに左手の機械が取り付けられたガントレットを顔に近づける。


「マジックボルト、セット」


 足音の主に気づかれないように小声でそう呟くと自身の横にぼんやりと発光する球体が出現する。音声入力による魔法行使だ。


 ...これで準備はよし。


 すると曲がり角から足音の主であるゴブリンが出現する。ゴブリンは僕に気づくと声をあげてこちらに襲い掛かってくる。


「ギャギャギャ!」


 僕は構えた片手剣を上段からゴブリンに振りかぶる。


「やあっ!」


 するとゴブリンは手に持った棍棒を乱暴に振り回す。偶然か、それとも狙ったのか棍棒は僕の片手剣に横からぶつかり剣の軌道を逸らされる。


「あっ…」

「ギャギャ!」


 ゴブリンは棍棒をめちゃくちゃに振り回してきた。一撃は左手のガントレットで受けれたが、体勢を崩された僕はゴブリンから棍棒の追撃をくらってしまう。慌てて距離をとった僕は左手をゴブリンに向ける。


「しゅ、シュート!」


 すると僕の横にあった発光する球体、マジックボルトがまっすぐゴブリンへ飛んで行った。マジックボルトはそのままゴブリンの顔面にぶつかり、ゴブリンをのけぞらせる。

 その隙を逃すわけにはいかないと僕はゴブリンへ片手剣で追撃。


「えい!」


 下段からの切り上げを受けてゴブリンは倒れる。数秒硬直したのちにゴブリンは黒い霧になり消滅してしまう。そしてその場に小さな宝石が現れる。

 ゴブリンを倒して戦闘がひと段落したところで片手剣を鞘に収める。


「ふう~…しょ、初戦からひどい目にあった」


 ゴブリンがいたところに出現した宝石を回収してまじまじと観察する。


「これが僕の最初の成果…ついになったんだ…僕も冒険者に...!」


 冒険者、それは数年前世界各地に突如出現したダンジョンに潜りモンスターが落とす魔石や特殊なマジックアイテムを集める者たち。


「でも、それだけじゃない。」


 ダンジョンは時にモンスターが外に溢れてしまうことがある。溢れたモンスターから一般人を守るのも冒険者の役目だ。


「あの時、僕を助けてくれた人みたいな冒険者に僕も…」


 思い出すのは過去の記憶。赤く染まった瓦礫の中で無数のモンスターから僕を守り抜いてくれた冒険者の背中。


 まだまだ遠いけど…いつか必ずあの人の背中に追いつくんだ!


ここまで読んでいただいてありがとうございます。

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