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モブ令嬢が隣国の皇子の婚約者?〜拳の鉄槌でゴリッと制裁をくだします〜  作者: 白雲八鈴


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119/136

第119話 なんですか?その言葉は?

「ふん! そんな亡んだ国の血統など何の意味を持つ……ドラギニア……ダト?」


 ひっ! 老成した第二王子から別の声が出てきました。もう気味が悪すぎです。


 そしていつの間にか、会場から招待客の姿が消えてしまっていました。

 え? 私はもしかして退出する機会を失ってしまったとかいいませんわよね。


 これは、もうランドルフ王子に任せて、私も退出していいですよね。


「父上。今のうちに叩きますか?」

「いや、あれはどう見てもアルフレッド殿下の身体だからのぅ。ヤツを切り離すことが先決じゃな」


 そして父と祖父は何かを話し合っています。やはり、身体は第二王子のものだったのですか。


「あの姿は王位を継ぐためと考えられるのだけど、どうやってその肉体にマルメイヤー公爵が入ったのか疑問なのだけど」


 そもそも肉体が入れ替わる魔法はなかったはずです。いいえ、すべての魔法を知っているわけではありませんが、地下にあった手記でも、そこで行き詰まっていた感が見て取れましたもの。


 そう、お母様の所為で五体満足ではなくなったマルメイヤー公爵は、王家の血筋の奥様の娘であるカトリーヌ様にアルフレッド王子を産ませ、己の肉体にしようと画策していたところまでは、手記に書かれていました。


 そしてその実験の被験者がおそらくオルビス君。怪しい魔法陣はその肉体の入れ替えの痕跡だったはずですが、上手くいっていなかったのは、オルビス君がいることで証明しています。


「それは邪神の力を使ったのであろう。あれから再度邪神を封じたところに行ってみたら、綺麗に解かれておった。いやはや権力に取り憑かれた者は何をしでかすか解らぬなぁ」


 祖父がフォッフォッフォッと笑っていますが、その間に第二王子の身体が一回り大きくなったような気がするのは、私の目の錯覚でしょうか?


「うーん? イーリア。パパのお願いごと聞いてもらえるかな?」

「内容によります」


 突然、お願い事とか言ってきた父をジト目で見ながら答えました。


「ちょっと一発殴ってこない? あのままだとアルフレッド殿下の身体が壊れちゃうかも?」

「お父様! そういうことは早めに言ってください! 人のかたちか怪しい物体になっているではないですか!」


 私はそう叫びながら駆けていきます。なんと言いますか、筋肉が湧き踊っている物体になっているのです。

 もうアルフレッド王子の原型なんてとどめていませんわよ!


「あ! イーリア! 殴るときに『テンチュー』って言ってね」


 何ですか? その言葉!


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