#4昼間はチューニング
〜とあるガレージ〜
「あれっ。迅早いね。」
「ああ。」
拓巳が起きると迅は自分のランエボのボンネットを開いていた。
「またチューニングするのか?」
「ちょっと迷ってる。」
「どうゆう事だ?」
「この4B11直4DOHCエンジンもう限界なんだ。」
「このランエボ、シャシダイにかけて何馬力だ?」
「だいたい430馬力だ。」
「限界にしては低くないか?」
「元々、エンジンの状態が悪かったんだ。」
「あれっ?迅のランエボって中古だったけ?」
「いやっ。倉庫で埃を被ってたのをここまでレストアしてストリート仕様に仕上げたんだ。エンジンオイルが劣化して変色してたり、ターボのコンプレッサーもガタガタだったから大変だったよ。」
「430馬力が限界なのも納得だな。」
「だからチューニングしようと思っても何もできないに等しいんだよ。」
「じゃあどうするんだ。」
「エンジン換装を考えている。」
「換装するとして、エンジンは何を載せるんだ?」
「排気量も考えて、直4から直6にしたいな。」
「ちょっと待て。ランエボのエンジンルームに直6入るのか?」
「頑張れば入る。」
「頑張ればって、、、。」
「そういえば、今日新しくレース参加のための車を作るとか言ってなかったか?」
「あっ。」
「忘れてたのかよ。」
「ちょっと今から手配してたベース車取ってくる!」
「待て!積載車の鍵ここだ!」
迅が投げた積載車の鍵を拓巳がキャッチして、慌てて出て行く。
〜30分後〜
キキィーッ
「迅、ただいまー。」
拓巳が積載車を降りてくる。
「NAロードスターか。なんでまた。」
拓巳が乗って来た積載車の荷台にはマツダユーノスロードスターNA6CEが積んであった。
「なんか不思議なレギュレーションがあってよー。オープンカー限定っていうレギュレーションがあんだよ。」
「でもどうしてNAロードスターなんだ?」
「たまたまあった掘り出し物。」
「掘り出し物にしてはボロボロだし、エンジンはかかるのか?」
「エンジンはかかる。ただ、シートが無いんだ。」
「どんなチューニングするつもりだ?」
「とりあえず、ロータリーターボかな。」
「まあ妥当じゃないか。」
「後、軽量化とかな。実はもうパーツの手配も済んでるから、取りに行ってくる。」
「行ってら。」
〜1時間後〜
「やっと終わったー。」
どこかで借りてきたトレーラーから拓巳が降りてくる。
「遅かったな。」
「全部のパーツ持ってくるんじゃなかった。」
「全部あるのか?」
「一応全部揃えた。」
そう言って拓巳はガレージの奥からエンジンクレーンを持ってきた。
「えっと、これがターボでこっちはバケットシート、フロントバンパー、フロントフェンダー、サイドスカート、リアフェンダー、リアバンパー、ボンネット、タイヤとホイール4本、スポイラー、マフラー、インタークーラー、パイプ類、ステアリング、シフトレバー、サイドブレーキ、トランスミッション、そして、13Bロータリーエンジン。その他諸々。後、ロールケージがこの後届くはず。」
「多いな。」
「そりゃあ、ほぼ全部のパーツを持ってきたからな。」
「よしっ、準備して早く始めるか。」
「ちょっと疲れたから休ませてくれ。」
「てか、ロールケージっていつ届くんだ?」
「今日の夕方ってとこかな。」
「じゃあ、それまでに他のパーツ全部組み込んじまうぞ。」
「了解。」
「とりあえず、ロータリーエンジンは置いといて、B6エンジン下ろすぞ。」
「その前にミッション下ろさないと」
「まずジャッキアップしねーとな。」
拓巳と迅は、40分程でトランスミッションとエンジンを下ろした。
「なあ、このB6エンジン迅のランエボに載せるっていうのは?」
「冗談言ってる暇があるなら、さっさとロータリーエンジン持ってこい。」
「はいはい。」
〜3時間後〜
「ふぃー。やっとできたー。」
「まだテストドライブしてセッティングがあるだろ。」
「とりあえず、今日は終わりでしょ。」
「今日は、な。明日は実際に峠に高速、サーキットに行ってセッティングだぞ。」
「とりあえず今日は寝るわ。」
「おやすみー。」
「おやすみ。」
どうもyamaneくんです。
こちらの小説も投稿が遅れてしまいました。次回もよろしくお願いします。
ではまた。