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詩など(象徴詩)

ラ・リューシュ【春の詩企画】

作者: 檸檬 絵郎


 ~ ラ・リューシュ ~



六角形の窓のなかには、いのちがたくさん詰まっている

こそこそとした囁きは意味をなさず

ただ整然とするのみで


混沌は、忘れ去られてしまったのか

わたしたちの生みの親は、愛は……


うつくしいのは、壁に空いたちいさな穴からあぶれだす汁

わたしたちがつくりだしたそのうつくしい汁は、いずれわたしたちを呑みこんで

世界を征服してくれるだろう


整然とした隊列に対抗しうるのは

濁流となった、それ、だけなのだから。





モディくんに乾杯。




――――



『ミツバチのささやき』という映画では、ミツバチがメタファーとしてうまく使われています。


また、ヘシオドスの叙事詩『神統記』では……、当時の(または作者の?)女性観を表すのに雄蜂がたとえとして使われています。現代であればかなりひどい女性観です……。


ヘシオドスつながりで、もうひとつ。

「混沌」「愛」は、ギリシャ神話では「カオス」「エロス」です。

『神統記』によると、最初に生まれたのがカオス、そしてエロスやガイア(大地)が生まれる……

愛は、大地などとおなじく原初の概念なのですよ。



――――


本作は「春の詩企画」参加作品です。

企画の概要については下記URLをご覧ください。

https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1423845/blogkey/2230859/(志茂塚ゆり活動報告)

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― 新着の感想 ―
[良い点] はちみつが食べたくなる詩ですね。 愛というのは、私にとっては謎です。 謎だからこそ、それに接した時には際立って感じられます。
[良い点] 企画ご参加ありがとうございます。 正六角形から成る秩序だったもの(理性)と、どろどろの三つのような混沌(愛)との対比が、胸の奥に染みわたるように入り込んできます。 檸檬さんの詩の言葉は甘い…
[良い点] 「ラ・リューシュ」から飛び出した「美」は世界を征服した。名を知らぬ者のない表現者。  まだわたしは世界を知らない。いつか知ることができるでしょうか。それとも蛹のまま、外に出られないのか。 …
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