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森、異世界、スキル

下手な文ですが、宜しくお願いします。


鬱蒼と茂る森。木々のざわめきだけが聞こえる。

果てしなく続いて見える森。声こそないものの、生物の気配を漂わせる。

自分は、森の開けた場所にいるようだ。空を見上げると、()()()()がある。

そんなことを確認して僕はようやく声を出す。


「何処だ此処?」


そう、僕は別にキャンプをしに来たわけではない。そもそも僕の記憶には森に行ったという記憶はない。

では何故森にいるのか。その答えは信じ難いのだが、夢でない限り異世界に来たということだろう。

まず、夢かどうかだが、痛みはある。僕は一度も痛みがある夢を見たことは無いし、世間一般でも無いことだろう。つまり、夢だという予想は違うのだろう。

次に、異世界に来たという予想だが、理由はいくつかある。

まず、月が二つある。

周りの木は見たこともない木で、馬鹿でかい。樹齢千年いや、二千年ぐらいいってそうな木がいくつもある。世界中の森を見てきたわけではないが、こんなところは地球上には無かっただろう。

しかも、時折聞こえてくる


「グギャアアアア」


という鳴き声。

鳴いているのは空を悠然と飛んでいる、巨大な鳥。体長十メートルはありそうだ。

こんな鳥が地球にいてたまるか。こんなのが大量に繁殖してたら魔境だわ。

まあ、そんな感じで、ここは異世界だと思う。つーか考えるの面倒くさくなってきたからもう異世界だと断定する。

よし、状況を整理していこう。そもそも、僕は異世界(推定)に来ているのか。

思い当たる節はあるといえばある。僕がここに来る前の記憶は、こちらに向かって車が向かってきたという記憶。高校に行こうとした時、横断歩道ではねられたという記憶。

ラノベとかでは、死ぬことによって、異世界に転移、又は転生する。その理論に当てはめると、僕は車に当たって死んだということだろう。

・・・。まあ、死んだって思うとなんか感慨深いというかなんというか・・・。

まあ、気持ち切り替えていこう。死んじゃったもんはしょうがない。今ここに僕は生きているんだし、ノーカンということで。


えーと、次にラノベのお約束ごとでもしてみよう。これで何も起きなかったら泣いちゃう。泣いちゃうからね!


「ステータス・オープン」


・・・・・・・・・・・。

しーん。

「何でやねん!ええやんそこで来てくれたって。なあ、ほんまに。」

似非関西弁を喋り始める僕。

ほんとに泣くぞ。いいのか泣くぞ?

・・・ごめんなさい僕が悪かったです。泣けなんて言わないでください。

一人芝居を始める僕。

もっかいやってみよう。ちょっと、音声認識機能がバグってただけかもしれないし。


「ステータス・オープン」


・・・・・・・・・・。

・・・・頭の中でステータスが表示される。

おお、流石にもう駄目かと思ったけど来ました。やればできる子だった。

しかし、気がかりなのはなんか渋々といった感じで表示されたステータス。

実際、そんなことは無いのかもしれないが、なんか渋々やったみたいな感じがする。まあ、気のせいということにしとこう。

気になるステータスは・・・・・っと。


名前:ウノ・ヒシロ

種族:人間(???)・異世界人

[スキル一覧]

『並列思考』『危険察知』『逃げ足』『生命探知』『魔力探知』『身体制御』『言葉の棘』



・・・・ん?『並列思考』は嬉しい。『危険察知』もいいね。『逃げ足』ってことはそのままの意味ですか?『生命探知』『魔力探知』があると。『身体制御』『言葉の棘』って何だろう?そう疑問に思うと頭の中に直接説明が来た。


『身体制御』

身体の機能を活発にする。運動能力が上がるわけではない。


『言葉の棘』

口撃力(言葉を相手の心に浸透させる力)が上がる。


ふんふんなるほどなるほど。そうかそうか。一つだけ言わせてくれ。







「非戦闘民族じゃねえかあああああああああちょっとは戦闘系のスキル入れとけボケええええええええ」


どこの誰に向けて言っているか分からない声は、静寂な森に響き渡ったのだった。

見ていただき有難うございます。

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