表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヒカリの中で、僕らは。  作者: 高橋凜
3/6

第一章~左眼に隠された力~ 続。

前回の続き。


 「おばあちゃん」

 静かなリビングに響くそれは、壁と共鳴しているかのようだった。

 すると、祖母は。

 『木葉、私は死んだのね。迷惑を掛けてごめんね』

 祖母の声は実に陳腐だ。けれど、その声音はどこか長閑で暖かい。

 なぜかその一声は、僕の心を強く引き締めた気がした。

 光を失った筈の左眼が映す祖母は、依然とリビングに座っていた。


 右眼を瞑ると、視界はたちまち暗黒に閉ざされる。 

 右眼を開けると、祖母が居る。

 今、木葉が置かれている状況に整理が追いつけていない。

 何故。の疑問符が頭の中で暴れている。

 「わけがわからない、どいうことなんだよ」

 放たれた一声とともに怒気がこみ上げてくる。

 冷静さを失った彼は勢いよく、玄関の扉をこじ開けた。


 「え......」

 僕の眼に映る景色は一変し、祖母のような状態のヒトがあちらこちらに見受けられた。

 状況を整理すべく、頭をフルに回転させる。

 何度も、何度も、何度も......

 出た答えは、確証など一つもありゃしない。けれど、これを否定することができなかった。

 《左眼には死者を映すのだ》

 出た答えが、嘘のようにも思えたが眼に映る世界が解答なんだと体は理解していた。

 呆然と立ち尽くす僕に死者は、笑った気がした。

 『その眼に映す世界が、お前が生きる世界だ』と。


 後方より、突然サイレンが鳴り出した。

 死者は、殺人事件だと歓喜の声を張り上げていた。

 「化け物め」

 彼らに僕の声は届いたのだろうか、否か。

 突如、僕を刹那横切る彼女(ししゃ)は、可憐で、いとうつくしゅうていたり。

年を越し、初っ端から夜更かしです。

寝れなかったので続きを書きました。

ご意見、ご感想お待ちしております。@Rin_1012_

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ