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ヒカリの中で、僕らは。  作者: 高橋凜
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序章

処女作です。

 僕はずっと葛藤の中に住んでいた。だから、決断したのだ。

 陰茎から射精される白濁の液体をスポイトで吸い取り、左眼に垂らす。

 最初は、逡巡したが、悔い残らず今夜、決行した。

 「ッ......痛ッ」

 暗黒に吸い込まれる僕の奇声と、目薬を目に垂らす痛み。いや、それ以上だろう。

 小さなイノチが左眼に宿り、卵子を求め走り続ける。しかし、そこには卵子などなく。ただ、死にもの狂いで走りだす。

 やがて、精子は瞳を冒し、水晶体へ、網膜へ。

 時の流れに身を任し、一時間は経っただろうか。

 時間とともに痛みは和らぐ。しかし、左眼からはただ、光を失っていくだけだった。

「ヒカリの中で、僕らは。」如何でしょうか。

祖母が小説を新人賞に応募したと聞いたのが先日でした。驚嘆のあまりに絶句してしまいました笑

そんなわけで執筆したいと思い、「序章だけでも」という気持ちで書きました。あまりの短さに驚かれたと思いますが...

読んでいただき有難うございました。序章ですから、近いうちに一章を執筆します。

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