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掌編小説集6 (251話~300話)

メッセージ

作者: 蹴沢缶九郎

自宅にマジックインキがない事に気づいた男は、仕方なく近所の文具店に買いに出掛けた。男が店の前までやってくると、閉まった店のシャッターには休業を知らせる貼り紙がしてある。


「なんてタイミングが悪い。今日は休みなのか…。どうしてもマジックインキが必要なのに」


男は困った様子で頭を抱えた。


自宅近くでマジックインキを扱っている店はこの文具店のみで、他は隣町まで足を延ばさなければならない。

しかし、男には隣町まで買いに行く時間などなかった。すぐにでもマジックインキが必要だったのだ。

男はどうしたものかとしばらく考え、頭に浮かんだ妙案を実行に移す事にした。


帰宅した男は、先程犯人にナイフで刺された腹部から流れ出る血を指で拭い、リビングの床にアルファベットや数字を織り交ぜた、犯人を示す血文字の暗号を書き残した。


「初めから、こうしておけば良かったのだ」


と、男は満足した表情で、探偵が自分の残したダイイングメッセージから犯人に辿り着く所を想像して息絶えた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 救急車を呼べよ!と思わず突っ込んでしまいました。
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