私、誕生!
タイトルのままです。
転生公爵令嬢が、新しい人生を楽しみます。
その日は、仕事から帰る途中に待ちに待ったゲームを取りに行くはずだった。
はず。だった。
確かに、携帯を探しながら歩いていた私が悪い。だって前見てなかったし。視界も鞄の中身しか見てなかったし。
でもさぁ。
【あ、にんふぇん。あえ?え??】
ほかほか肉まん食ってる神様はないでしょー。
***
【えぇ、スマホ探しながら歩いてたの?ダメだよそれぇ。】
君たちの神様では無いけど知ってるよ?とかわいそうなものを見る目をされた。うるせぇやい。
【うるせぇって言われてもねぇ。ドジっ子が過ぎやしないかい?】
何か読まれてる?と思っていたら、神様だものと言われてしまった。
【でも、今日は非番だったと思うんだけどなぁ。】
そう言うやいなや、目の前には職場でよく見るデスクが現れた。その上には山盛りの紙類。バサバサと紙を漁る神様。
【あ、これかぁ?写真の顔同じだなぁ。君、名前は?】
川崎 葵です。ってか、私口動いてる感覚ないな。今更だけど。
そんな考えをしていたら、神様がこちらを見て魂だけの存在だから体は今無いよ。と教えてくれた。
そして神様は、私と紙を見比べ名前を再度確認して青ざめた。
【ちょ……ちょっと待ってね……】
ぐぬぬ。と目をつぶった神様は、たまに机をバンバンしながら何かを考え込んでいる様子だった。
私は暇なので、ふらふらした。いやまぁ、周りなーんにもなかったけど。まっしろーい空間に、私と神様がぽつんと。そう考えると、このデスクと紙の山異様だなぁ。
【ふぅ……ごめんね。ちょっと色んな人と話してたんだ。】
青ざめた顔から一転して、にこやかに私を見る。
【ちなみにね?確認なんだけどね?君は双子ちゃんだったのかな?】
そうですね。私が葵で、妹が茜です。
神様がorzしてる。懐かしっ。
【申し訳ありませんでした!!】
orzからの土下座。何事かと思えば、まさかの死ぬハズだったのは私ではなく妹の茜だったらしい。
担当の死神さんが新人らしく、私と妹を顔で判断したらしい。まぁ、一卵性双生児だし。そっくりだからな……とはならないよ?そんな事あんの?
【極々希に………ほんと……1000年に1回あるかないか………】
珍しすぎて私何も言えなくなる。えぇ……いやまぁ、妹が死んで私が憔悴してってなるよりかはいいかな。
妹は図太いから、葵が死んだの?なんで?は?って泣いたらケロッとして、葵アイス買ってきたからお供えしとくね。とか言いそう。てかおじいちゃんにしてた。
【切り替えが早いというかなんと言うか……あ、それでね?】
はい。
【僕、さっきも言ったけど君達の神様ではないの。】
はぁ。
【君達で言うとこの、異世界の神様なのね。】
異世界……異世界!?あんの!?
【あるよぉ。神様いっぱいいるもん。】
ほぉー。すげー。
なんて感動していたら、神様がきりっとした顔をした。
【で、本題行くね?】
あ、はい。
【僕は、この星の神様なんだけどね?】
そう言って、神様は立てた人差し指の先に一つの【世界】を見せてくれた。ホログラムみたい。すごい。ってか、地球に似てるな。
【モデルがそうだからね。でもね、魔物もいれば魔法もある。王国があって、王様もいるし君の様に地球からきた先人も、勇者もいる。というか、いた。だね。もうそんな昔の時代は、過ぎちゃったから。】
ってことは、平和なんだ。すごいですねぇ。
【んーそうでもないよ?魔物はいるし。それが無いと、人間の糧が無くなっちゃうからね。あ、もちろん家畜用の魔物もいるよ。それに人間がいるから、戦争もあるし。新しい国が出来たり滅んだりするし。】
なるほどです。
【それで、まぁ、端的に言っちゃうとね?】
あ、はい。
【君、ここに転生したい?勿論希望は全部聞くよ。】
……異世界転生だ!?ほんと!?良いの!?
【良いよ良いよ。良いって結論出たし。】
わー……あ、でも家族にお別れ言えないのはちょっと悲しいかな。
【それは申し訳ないけど、どうしようもないかな……】
そうですよねぇ……所で、話は戻りますけど。希望全部ってほんとですか?
【うん。ホントホント。チートでもいいよぉ。】
OKと指でサインを出しながらウィンクする神様。今更だけど、何か、おちゃめだな。
チートか……チート良いのか……何でも良いのかぁ……
【良いよ良いよ。死神さんの所もね、掛け合ってくれたから。あ、でも不老不死とかはダメだからね?それ
はちょっと、勇者でも無いのに。って言われちゃったから。】
あー、そりゃそうですよねぇ。
何でも良いんですよね?いくつでも良いんですよね?
【うん、いいよいいよ。】
では……ひとつ目ですけどーーー
それから私と神様で、新しい世界への準備が始まった。
ふにゃーー!!
「奥様!!元気なご息女でございますよ!!」
「あぁ……私の娘……」
「ナーシャ!!ありがとう!!本当にありがとう!!」
「あなた……ありがとう。……ふふ、可愛い……」
私、誕生!
見切り発車でまたはじめてみました。
働きながら。隙間を見つけながらですので、更新は亀です。
それでも楽しく続けられたらいいなと思います。




