表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
98/164

書き留めないと

写真も、言葉も、記憶も、感情も

君の事を思い出すだけで手が震える

涙が熱を持って世界をぐちゃぐちゃにする

頬を伝って一筋ずつ君への想いが外へ逃げていく

それが嫌で一筋ずつ唇で啜る

写真がぼやけて、言葉が薄れて、記憶も穴だらけ

感情は伝って一筋ずつ失われて

刻一刻と死んでいく、君との事が死んでいく

継ぎ足して、増やして、温めないと

刻一刻と忘れて、時間薬に奪われて

どんどん過去に近づいていってしまう

書き留めないと、書き留めないと、書き留めないと

少しでもここに残しておかないと

この愚かな私が解離して健忘してしまう前に

君にモザイクをかけ始める前に

書き留めないと、書き留めないと、書き留めないと

人生で初めて心の底から安心した日々の記憶を

人生で初めて心の底から愛せた時間の事を

忘れたくない、失いたくない、離れたくない

遠くへ行った月のこと、こぼれ落ちた水のこと

自ら不可逆の人生へと招いたジャバウォックを

夢のことを、書き留めないと

好き、と君に言わせた罪を

もう無理かもしれないと、君に言わせた罪を

致命的な幸福に手を伸ばした原罪を

君を好きになった事実を

「大切なものに失ってから気づく、そんなのは嫌だろう」

「失った信頼は戻らないから」

いつか私が得た教訓は一体どこに消えていたのか

知っていたのにな、感じてはいなかったんだ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ