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イイヒト

涙目になって、母音長音を垂れ流して

貴方だけが欲しいと言わされるたび

なんでそんなこと言わせるんだろうと

冷めた気持ちになった

快楽に溶けて、揺すられて

好きだ、好きだと言い合いながら

なんでこんな掛け声が必要なんだろうと

白けた気持ちになった

ほらこれが欲しいんでしょと

そう言われた時の渇望は本物だけど

なぜ唯一なんて危ういものを得ようとするのか

その一瞬でさえ嘘かもしれない言葉が必要なのか

分からなくて少しだけシラフに戻った

貴方だけ、私だけ、なんて信じるのか

きっと貴方は私だけじゃないし、私も貴方だけじゃない

好きという言葉など

好きでもない人に吐いた数の方が多いのに

どうして価値を見出せよう

どうして意味を見出せよう

暗黙の了解じゃないのか

付き合うとは何なのだろうか

一人にはもう一人の存在を教えた

彼は、けど一番をくれるんだよね、と言った

私はうんと頷いた

一人には他の人との事を話した

彼は、本当は嫌だけど君に必要なら、と言った

私はうんと頷いた

一人には複数人の事を伝えた

彼は、変わり種でいいからたまに呼んで、と言った

私はうんと頷いた

一人には本当の話をしてみた

彼女は、セフレになるか、と言った

私はううんと首を振った

「私が貴方だけにしたら、貴方も私に唯一を誓うの」

「私が貴方だけでなくても、私は唯一じゃないと嫌」

理不尽で矛盾だらけだという自覚があったから

期待してしまわない様に依存先を分散させてきた

恋人もセフレもワンナイトも同じ

クズであることは重々承知しているけど

自覚症状がないだけで人間は本来クズじゃないか

みんな私と同じだなんて事は思っていないけど

本当に私だけだなんてことがあるだろうか

本当に貴方だけだと思われているのだろうか

だとしたら、関わらない方がいい人だ

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