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生存のマクガフィン/弱肉
優しくされるより必要とされたかった
愛されるより認められたかった
殺した感情は確かに死んだようで
取り戻そうとしたって死者は蘇らない
薄ら残った自我がそれを模倣して
まるで未だ生きているかの様に私を動かしても
写真には不自然なそれが不気味に写って
遺された感情が嫌いという
人生は不可逆だ
殺した感情が免罪符を成す必要条件であるなら
新たなマクガフィンを得るしかないのだろう
ー
ー
ー弱肉
ー
よく分からない理屈で怒鳴られる
それは理不尽な八つ当たりだ
よく分からない認識と感情論を振り翳される
それは慣習による思考停止性の偏見だ
よく分からないまま追放される
それはスケープゴートに対する軽視だ
よく分からない主張に絡み取られ伝染する
それは大衆によるマイノリティの排斥及び正義の構築
大きくて、多くて、長くて、高くて
快楽主義的なものが強い世界だ
小さくて、一人で、生きても100年で、無価値な私は
だから必死に守らないと尊厳さえ踏み躙られる
ー
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