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破壊
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他人に真実を求めるのは不毛だ
過去は影 洞窟の比喩
実体は無く存在しないのにそこにあって
どうしたって人生に纏わりついてくる
ないものねだりをしよう
偽りを認めよう
真実はフィクション
事実は意図的に不純物が紛れ込まされていない事柄
本当は一面において不純物が紛れていない事柄のこと
本当の事など過ぎ去れば跡しか残らない
その痕跡すら人は記憶として補完してしまうのだから
なら私だって全てを打ち明けなくて良いだろう
間違いを犯せば良いだろう
台無しにしてしまうくらいなら腹の底に飼おう
他人の群れ 獣の隠れ家 盲目的仮初の平穏
絶対の効果を発揮するのは正義ではなく多勢
史実を貪る炎 鉄銹
革命の夜
人は淘汰された主張を悪と呼び
勝ち取った主張を正義と呼んだ
歴史の改竄 主張の正当化 辻褄合わせの捏造
目に映る世界は天体の等身大ではない
マクロコスモスで微睡みに殺されるなら
火の中へ踊り入って爆ぜてやる
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