65/170
半途/免罪符の実現
ー
ー
君と秘密を語り合った夜
あの人と貪り合った夜
貴方とまどろんだ夜
誰かと視線を交わした夜
互いにしか明かせない傷を舐め合い
単純な欲望の擦り合い
寂しがり屋の慰め合い
似たもの同士の触れ合い
夜に夜と夜を重ねて夜になった
時間が交差した刹那
やっと見えた
空漠たる彼の地が
ー
ー
ー免罪符の実現
ー
空っぽな宝石箱よりも
ビニール袋に入った現金がいい
例えその宝箱にダイヤモンドがついていても
木箱に入ったレトロコインの方がいい
私が欲しいのは飾りじゃなくて
中身があってお腹に溜まるもの
空っぽな中身を埋めてくれる色々
ずっとただ許されたいだけなんだ
ずっと誰かに、何かに、
是を証明されたかっただけなんだ
だから頑張り続けなければと思うのだ
免罪符を得るために
たとえそれが自己満足なのだとしても
それ故に、ふと虚しくなって足を止めるのだとしても
そこを通ることしか出来ないから
腕を羽根に見立てて、羽ばたく真似をして
崖から飛び降りる様なことをし続ける
自由落下運動と軌道計算に委ねる流星だ
ー
ー




