59/168
I’ll be rain
ー
ー
レースカーテンの向こう
灰色の雑草が這いつくばっている
エンジンオイルがモルタルの壁を撫ぜ
冬樹を真似て散らばる
LLサイズのクロックスに足を突っ込んで
砂の上を滑りながら向こう側へ歩く
湿気った紙タバコを念入りに炙って
諦めて、肌に張り付いた白シャツを剥がして
青色光に顔を突っ込んだ君を盗み見る
三十秒数え、視線を逸らし、目を瞑る
雨の音とカエルの声、車が通る音、サイレン
段々と体温が失われてゆくのを感じながら
雨に拐われたくて、息を止めて
微かな体温を愛して
向こう側へ身を委ねる様に微睡んだ




